HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

「物語 ウクライナの歴史」 後半

前回に引き続き、「物語 ウクライナの歴史」の感想文。マゼッパは18世紀初頭に失意のうちに亡くなったと。そして、ウクライナ東部はロシアに併合され、西部はオーストリアに支配されていたのが18世紀から19世紀に渡る120年の状況。物語 ウクライナ…

「物語 ウクライナの歴史」 前半

ロシアの侵略が続く中、書店の店先で見つけて読み始めた。ロシアは何度もウクライナを侵略している歴史に改めて驚いている。物語 ウクライナの歴史 ヨーロッパ最後の大国 (中公新書)作者:黒川祐次中央公論新社Amazonちょうど読み始めた頃にNHKでも取り上げら…

蟹は脱皮する

「蟹は脱皮する」、こんな単純なことがわかっていなかった。ある方に言っていただき自分の決定的な課題に気づいた。以前、こう書いた。 組織の創業者は、自分が働き安いように組織をデザインする。「蟹は甲羅に似せて穴を掘る」とはよくいったものだ。分相応…

マネーショート 世紀の空売り THE BIG SHORT Inside the Doomesday Machine

たまたま人から進められて映画「マネーショート(現代 The Big Short)」を見た。背景がわからないまま見ると、これは単に金融関係者が怒鳴り合っているだけのドラマに見えたのではないだろうか?映画の中で一番鍵となるCDSとCDO等の説明もほとんどなかった…

「日本人のための第一次世界大戦」 その1

書店で見つけて読み始めた。今回のウクライナへのロシア侵攻と重ね合わせて考えると、大変示唆することが大きい。日本人のための第一次世界大戦史 (角川ソフィア文庫)作者:板谷 敏彦KADOKAWAAmazon例えば、プーチン大統領が3月8日にわざわざなんで国際婦人…

読み、書き、課題遂行能力

自分にとってのビッグイベントが先日終わった。今回、多くの会社をまたいだ組織横断で実施されるイベントだった。組織文化も違えば、働く場所もまちまちな方々の密な協力が必要であった。準備期間中は、コロナ禍でなかなか顔をあわせての打ち合わせすら厳し…

一切衆生悉有仏性:「道元正法眼蔵 100分de名著」

凡で鈍で怠惰な私には、いつまでたっても悟りは来そうもない。それでも、仏教の学び、特に正法眼蔵にはいくつになってもトライし続けるだろう。今回も何回目かのその時節。NHK「100分de名著」ブックス 道元 正法眼蔵 わからないことがわかるというこ…

「コロナ後のエアライン」

なんとはなしに新型コロナウイルス感染症蔓延下における航空業界について理解しているつもりであった。しかし、本書を読んで改めてその危機的な状況を思い知らされた。コロナ後のエアライン作者:鳥海 高太朗宝島社Amazon本書に描かれる状況は2021年3月までの…

「臆病者のための株入門」

前回、「投資」について安易に書きすぎたと反省。正直、「臆病者」の私は単体・現物の株は最小限として海外株式市場のインデックスへの「積み立て」型の投資を考えている。hpo.hatenablog.com臆病者のための株入門作者:橘 玲文藝春秋Amazon散々、「ブラック…

指導者を鍛える「道元禅」の研究

以前、著者の田里亦無先生とか細いご縁があった。しばらく前にご縁が切れてしまった。坐禅は私の中で止まったままだった。12月に入って無性に田里先生のご本を再読したくなり探して読み始めた。指導者を鍛える「道元禅」の研究―"見えない時代"をどう乗り切る…

「最強の株入門」:知は株式投資なり

先祖の言葉に従って現役で働いている限りは投資にお金と時間をつぎ込むことはすまいと想ってきた。しかし、まわりを見渡すと「知」を確実に投資につなげている方々があまりにたくさんいらっしゃる。ちょっと、勉強してみよう、少しだけ投資してみようという…

色即是空空即是色: 21 Lessons fot the 21st Century

ユヴァル・ハラリ氏は「サピエンス全史」の頃から人類は「虚構」の上に歴史を築いてきたと主張されてきた。本書において人生の「意味」すらも否定され、人間の自由意志など生化学的プロセスに過ぎないと。そして、この虚構の自由意志こそが人間の苦しみの原…

アマンと日本

アマンはいつぞやインドネシアを訪れた時からいつかは行きたいと想ってきた。ちょうどよい本を本屋でみつけて読み始めた。まさか、アマンの成立、歴史に日本人がこんなに関係しているとは知らなかった。「アマン伝説」、インドネシアでいつぞや外側だけ見た…

南無地獄大菩薩

白隠禅師の日めくりをときおり眺めている。いろいろ浮世の悩みはつきない中、「南無地獄大菩薩」の書が私に迫ってくるように感じた。 南無地獄大菩薩 白隠「南無地獄大菩薩」とジョン・レノン「イマジン」 - 足立区綾瀬美術館 annex 余談から入るが、なんと…

無理ゲー社会:勘違いしていたメリトクラシー

しばらく前に橘玲さんの「無理ゲー社会」を読み終わった。表紙の「才能ある者にとってはユートピア、それ以外にとってはディストピア」が本書のテーマを余すことなく表現している。無理ゲー社会(小学館新書)作者:橘玲小学館Amazon本書の中で重要キーワード…

目玉焼きと山火事:新型コロナウイルス感染症急減に関する仮説

なぜ新型コロナウイルス感染症(以下、コロナとする)が急減したか専門家は説得力のある議論ができていないように思える。私にはダンカン・ワッツの言う通り燃やし方の問題ではなく、燃えやすさ、燃え広がる側の問題であるために「燃え尽きて」しまえばそこ…

エターナルズン(ネタバレあり)

多分、興行的には苦戦するのだと想った。それでも、私には十分に共感を生む映画だった。www.youtube.comそもそも、エターナルズ、七千年にわたって人類を見守ってきた神のような存在が10人だというのが多すぎる。「アヴェンジャーズ」のように一人、また一…

「錦繍」

ここのところ、猛烈に恋愛小説が読みたかった。ツイッターの広告のちょっとした恋愛漫画ですらぐいぐい読んでしまってた自分がいた。どうしようもない恋愛への渇きは五十代にもなって身体も衰えているのに変わらないらしい。錦繍(きんしゅう) (新潮文庫)作者…

「偶然の科学」

「あの」ダンカン・ワッツが書いたネットワーク思考からの社会に関する思考。本ブログのようだと書いてしまえば、あまりに不遜になるが複雑科学、ネットワーク思考から現代社会の諸問題に切り込むスタイルは「あり」なのだと。偶然の科学作者:ダンカン ワッ…

「樹木たちの知られざる生活」

ある人に勧められた読んだ。仕事で木材に関わる仕事をする人は読んだ方がいいよと言われた。樹木たちの知られざる生活: 森林管理官が聴いた森の声 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)作者:ペーター・ヴォールレーベン早川書房Amazonこの本は、科学と観察に基…

孤独なる戴冠

前回のオリンピックの更に前に書かれた石原慎太郎のエッセイ集。40年近く前の友達のS君の下宿で見つけた。S君は父君からもらった本だと照れくさそうに私に言った。最初の一節だけ読んで返してしまった。孤独なる戴冠 (1980年) (角川文庫)作者:石原 慎太郎角…

ゴジラS.P.「すべてが必要だったんだ」(ネタバレあり)

Netflixで絶賛上映中の「ゴジラS.P.」は円城塔の趣味じゃね?と書いた。ところが、それは大きな思い違いで過去のゴジラシリーズにすべての答えが有ったのだと。hpo.hatenablog.comこの方が教えてくださったと。 本作はゴジラの皮を被ったSFではなく、れっき…

ゴジラS.P. = (あなたの人生の物語 + 屍者の帝国) ÷ ゴジラ

ゴジラが突然私の生活に現れた。「アラレちゃん」風の女の子キャラをNetflixの予告で見た時には、全く観る気になれなかった。しかし、円城塔が関わっていると知って俄然気合いが入った。godzilla-sp.jpkai-you.net ——なるほど。制作サイドからの要望に対して…

進撃の巨人 34巻 ネタバレあり

とうとう、「進撃の巨人」が完結した。想っていたよりも劇的ではなく、さりとて矛盾なく終わったことに心から敬意を示したい。進撃の巨人34巻読了。最初読んで全く理解できず、例によって33巻読んでから再度読み直してようやく結末が理解できました。— ひで…

「サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい」

ずいぶん前に買ったのだが、なんとなく積ん読したままだった。ある、中小企業のMA関係の方のお話しを聞く機会があって、改めて読んで見た。いやいや、これは面白い。人生変わるかも。サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A…

欲望の果てに

これまで様々な意欲をもって仕事に取り組んできた。それは、自分が責任を託された家族、仲間、家の伝統を守るための必死の努力だった。まだ結婚していた時に、当時の配偶者から「私と仕事とどっちが大事なの?」と聞かれた「君を守るために仕事をしているん…

「愛がなくても喰ってゆけます。」

ずいぶん前に本書にはまった。ほんの1つ、2つだが本書に取り上げられている実際のレストランにも足を運ぶことができた。愛がなくても喰ってゆけます。作者:よしなが ふみ発売日: 2015/02/06メディア: Kindle版食欲と幸福感が密接な関係なのだと痛感させら…

自己欺瞞と心の平安

先日、「嫌われる勇気」を読んで悲しみ、苦しみから抜け出す方向を教えられたと書いた。実は、この本は、新入社員から教えられた。自分の子供達より若い方々だ。たまたま研修のコマをもらって話した時に、彼らから「嫌われる勇気」の話しが出た。「勇気」と…

アドラーは常識人:自分が変わらなければ人生は変わらない

「嫌われる勇気」、「幸せになる勇気」を読んだ。喪失感から抜け出しつつある現在の私が読むべき本であった。嫌われる勇気作者:岸見 一郎,古賀 史健発売日: 2013/12/16メディア: Kindle版幸せになる勇気作者:岸見 一郎,古賀 史健発売日: 2016/02/26メディア:…

結婚とありえたかもしれない別の現在

テッド・チャンの新しい短編集、「息吹」を読了した。今の私の「状況」への見方を変えさせるインパクトがあった。息吹作者:テッド チャン発売日: 2019/12/04メディア: Kindle版収録されたいずれの作品も自分の決定的な運命とはなにかに対峙する物語だと私に…