大好きなマザーハウスの山口絵理子代表の本も二冊目。一冊目のなんでも体当たり感からすると、ずっと経営者に成長されているのがすごい。
一冊目の感想はどこかで書いたつもりだったが見つからない。仕事の上で、マザーハウスについて書いたのと記憶が混同しているのか。
一冊目もとても勇気を与えられた。二冊もこんなに困難な状況で、こんなに裏切られて、それでもネパールでの事業を完遂する姿に感激を覚えた。
たまたま、マザーハウスのお店に入ったら「うちの商品を使ってくださっててありがとうございます」と言われた。いつ買ったか覚えていないショルダーバッグがマザーハウスのものだったのだ。そういわれてみればバッグの裏地がジュートでできてた。それが縁でいくつかのバッグなどの商品を購入して使うようになった。その時、店舗に置いてあった「裸でもいきる」に目を停めて読み始めたのはいつのことだったか。
山口絵理子代表の来歴はあちこちで書かれている。修飾する適切な言葉も見つからないほど立派な経営者でいらっしゃる。
私が本当にすごいなと想うのは、人に裏切られても裏切られても、先へ進もうとするそのお力だ。私など、一、二度裏切られただけで人を信じることが難しく感じる。何年経ってもその人への気持ちを捨てきれない。経営者は自分のやっていることをある側面で抽象化して、言葉に表し、その先へと進む力が大事だと信じる。広い意味でのコンセプトの力だ。それを山口絵理子代表は自分の商品で人に伝える力をお持ちだ。すごいことだと想う。
本書で描かれたネパールで受けた裏切りを克服するのも、この商品に自分のコンセプトを載せる、コンセプトを純粋に保ちつづけるお力だと思う。良い本を読ませていただいた。