経済記者の北方雅人氏が書いた異色の子育て本。日経BPの経営者専門の記者であるだけに、のっけからでてくるのは経営者ばかり。経営者というたぐいまれな人格を育てる話しであるだけに、子供を「〇〇ちゃん、100点とってえらいね」といった日常の「肯定」どころではない。親の無償の愛の言葉がそそがれていたことが伝わる。辻井伸行さんのお母さんは「あなたが弾く曲は全部好き」と何度も絶対的に受け入れたという。それこそ「絶対肯定」というのがよく伝わるエピソードばかり。
- 作者: 北方雅人,本荘そのこ
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2015/06/11
- メディア: 単行本
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結構ハードボイルドなのが、落合陽一先生とお父上の落合信彦さんとの会話。「ニーチェがわからないやつを俺は認めない」などなど。
Fairy Lights in Femtoseconds: Tangible Holographic ...
落合 陽一(おちあい よういち、Yoichi OCHIAI、1987年9月16日 - )は、日本出身の実業家、メディアアーティスト、研究者。筑波大学図書館情報メディア系助教 デジタルネイチャー研究室主宰[1]。
落合陽一 - Wikipedia
ともあれ、本書には私の両親が私に注いでくれた言葉、行動、暗示に大変近い話しがたくさん出てくる。私が本書に共鳴するのはこの点。いままでの半世紀あまりいろいろなことがあった。落ち込むこともあった、ああもう俺ってなんてだめだめなんだろうと想うこともあった、人生の深い穴に落ちたと想ったこともあった、世界で一番自分が不幸だと想ったこともあった。その度に浮上してこれたのは、間違いなく親の絶対的な愛を胸の下の当たりに感じられてきたから。親が自分を肯定してくれているという実感は、人生の荒波を渡るための奇跡の浮き輪だ、ライフジャケットだ。