HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

街はいつでも現在進行形

「ショッピングセンターは完成型ではじまる」のであれば、これからもう当分建築されないから、全体として衰退していく*1。そういえば米国に90年代にいたころ市内のショッピングセンターはみな衰退し、場合によってはテナントもはいらず、街の荒廃を逆に進…

ショッピングセンターは最初から完成している

sacred_starさんのコメントに感激した。ほんとうにありがとうございます。 建築・建設は動詞として扱ったほうがいいです。多様な人の働きかけにより有機体を形成し、それが実体化したのが建築物であり都市だと思います。 建築の堆積レイヤー - HPO:機密日誌 …

カプリの奇人

先日、お話を伺った三宅理一先生が、「きゅうぷらす」に歴代ローマ皇帝の別荘があったカプリ島の建築について書かれてた記事が秀逸だった。 Amazon.co.jp: 穹+〈Vol.10〉特集 充―充ち充ちて: 三宅 理一: 本 書こう、書こうと思いながら、なかなか「きゅうぷ…

ダークな意図

少し前にバットマンの「ダークナイト」を見た。これについてはすっかり書いたつもりになっていたのだが、見つからない。ので、書いておく。ダークナイト 特別版 [DVD]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2008/12/10メディア: DVD購入: 22人 …

建築の堆積レイヤー

先日、建築基準法改正への提言を読んだ。 住宅市場に“質の競争” を〜 建築基準法の本質的欠陥と改正提言 〜 再改正が必要だという立場をとる私からするとこういう提言が出ることは喜ばしい限りなのだが、どうも提言内容がぴんとこなかった。「アメリカ大都市…

世間というシステムは不完全なのがよい

ただたくましくあれ。 もちょっとつらつらと浮かんだことがあるが、書かない。自分の中で、ハイエクの「間違った信号」と本居宣長の「玉くしげ」とヘーゲルの「最後の人類」がつながった気がした。いや、気がしただけかもしれない。

「隠し剣 鬼の爪」

いさぎよい生き方を感じた。男は不器用な方がいい。隠し剣 鬼の爪 [DVD]出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ発売日: 2009/01/28メディア: DVD クリック: 13回この商品を含むブログ (17件) を見る松たか子のぼくとつとした娘役に涙をさそわれた。「たそがれ清…

SPAM

沖縄ではこれをSPAMというそうだ。おいしかった。

間違った信号と正しい信号

アマゾンから届いた「なぜ世界は不況に陥ったか」を読みながら、経済における間違った信号と正しい信号とはなんなのかを考えている。なぜ世界は不況に陥ったのか作者: 池尾和人,池田信夫出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2009/02/26メディア: 単行本購入: 4…

軽油が下がらないのはなぜか?

あとで調べる。 調べてみた。ガソリンと違い、軽油は輸出入が容易なので国際価格並みで推移しているということだそうだ。 日本国内で軽油が余った場合国際価格のほうが高ければ国内で安売りせず輸出に回されます。 ですから今の軽油価格はほぼ国際価格連動で…

法律はどんどん人にやさしくなり、組織には厳しくなっていく

そう思ってるのは私だけかと今日まで思っていた。憲法を持ち出すまでもなく法律には前提とする人格とか、組織格(?)とかがなければならない。ないとすれば、その法律は一貫性がないと言える。分裂症的と言ってもいい。 日本人であるための「要件」を憲法か…

「どう生活を切り詰めるか」についてアンケートを取ってみる

某所で「もう生活いっぱいだけど、これ以上どうしろと」というコメントをいただいたので、みなさんどうお考えか、どう生活改善中か、アンケートを開始してみた。 世界中からSOSの声がしている大変な状況です。目先でも、送別会.. - 人力検索はてな BGM■結果…

光る君の歎き

人はなぜ喪ってから初めてその大切さを思い知るのか。春になっても、夏になっても、秋になっても、冬になっても、ただ悲しい。 なき人をしのぶる宵の村雨に 濡れてや来つる山ほととぎす 亡き人をしのぶ 今夜の雨にぬれて 死出の山からきたのか この時鳥は・…

罪と業の違い

この前の「バベル」の感想の続き...罪とは、罪を与える超越的な存在があって初めて存在する。罪とは罰が与えられるから、罪なのであり、罪を宣告するのは王であり、裁判官であり、絶対的な神であり、法である。罪を罪として認識し、罰を宣告する主体が存…

源氏物語は明石から宇治十帖の前までがエキサイティング

私には源氏物語を語る資格など全くないのだと知った。あさきゆめみし(3) (講談社漫画文庫)作者: 大和和紀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2001/07/31メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 6回この商品を含むブログ (14件) を見るあさきゆめみし(4) (講談社漫画…

善い神ばかりじゃないけど、悪い神ばかりでもない

本居宣長のこの言葉とハイエクが響き合っている。中川八洋さんとか、切込隊長さんは、異国異土のバークに傾倒するよりも足元の日本の根っこにある言葉に耳を澄ませてほしい。 善神も悪神も畏れ敬うべし 総じて世の中のことは神の恩恵がなくてはどうにもなら…

人の縁

やはり、毎日書くことができずに3日前日記になってしまった。ちょっと、印象的な日だったのでそれでも書く。ある企画が持ち上がり、準備を始める。なかなか楽しみ。そのうちにここに書くつもり。昔々の仲間と会う。何年たっても会えば昔の仲間になる。盛り…

バベル

見てしまった。どんと落ち込んだ。バベル スタンダードエディション [DVD]出版社/メーカー: ギャガ・コミュニケーションズ発売日: 2007/11/02メディア: DVD購入: 1人 クリック: 92回この商品を含むブログ (269件) を見るラストまで含めて救いのない物語だ。…

祝!テレビ進出!桃知利男賛江!

いまさらながら、テレビにももちさんが出演されたそうな。いやぁ、めでたい、めでたい。しかし、これではももちさんのすばらしさがあまりに伝わらない。「ITコンサルタント」なんて肩書きでは、ももちさんのご主張の100分の1も表現していない。日本のGDP…

天鬻

皇紀2669年の紀元節にあたる今日の佳き日にある地鎮祭に参加した。四方祓いにお米を巻いているのを見ながら、なぜ仏教などの地鎮祭でも粥や穀物を地面に巻くのかと思っていた。ぐぐってもでてこないのだが、「天鬻」*1という言葉を聞いた。たしか、荘子…

「あさきゆめみし」が届いた

宇治十条を読むと、その前も読みたくなるのが心情。 「夢の浮橋」 - HPO:機密日誌 アマゾンから届くのをゆびおり数えていた。でも、なんかおかしい。あさきゆめみし(1) (講談社漫画文庫) あさきゆめみし(2) (講談社漫画文庫) ■うぅ届いたうれしさに思わず、…

街の鮨屋は社交場

友人が遠くから来てくれた。ひさびさに会って楽しかった。そのあと、途中で合流したパートナーと街の鮨屋に行った。すでにカウンターには、お話を一度じっくりしてみたいと思っていた知人が座っていた。一晩で、二度楽しい、いや、三度楽しかった。最近、公…

源氏物語が楽しい

与謝野晶子の現代語訳のテンポがよい。非常に感情移入しながら読んでいる。全訳源氏物語 (上巻) (角川文庫クラシックス)作者: 紫式部,与謝野晶子出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1971/08/10メディア: 文庫 クリック: 9回この商品を含むブログ (12件) を見…

お金のつなげる力

本当は別のタイトルを考えていたのだが、ちょっと迷った。 吉本隆明が語ったこと - HPO:機密日誌 この講演で吉本隆明が語りたかったことって、人生お金じゃないよ、ということではないかと最近思う。資本論の最初の方くらいしか読んでいないが、しつこく価値…

はてある物語 : must-end story

物語は必ず終わらなければならない。物語はひとつの体験だ。ここでない、いまでない、私でない誰かになる。しかし、読み終われば必ずいまの、ここの、私自身に帰ってこなければならない。それが悲しかった。テラビシアにかける橋 [DVD]出版社/メーカー: ポニ…

「お金が得難いのはお金が多すぎるから」

ハイエクの「法の支配」、オールドウィングの思想も、タレブのブラックスワンも、本居宣長が200年前に説いている。「玉くしげ」だ。「玉くしげ」を読みながら、これは要旨をまとめなければとはりきっていた。玉くしげ - 美しい国のための提言(現代語訳 本…

ブログ界隈の「元帝王達の都」化

長い長い時間をかけて、それこそ「never ending」なんじゃないかと思うくらい時間をかけて、「はてしない物語」を読んでいる*1はてしない物語 (エンデの傑作ファンタジー)作者: ミヒャエル・エンデ,上田真而子,佐藤真理子,Michael Ende出版社/メーカー: 岩波…

愛と罪

読了。あさきゆめみし(7) (講談社漫画文庫)作者: 大和和紀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2001/07/31メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 11回この商品を含むブログ (9件) を見る男と女ってむずいなと。二人の男に愛されとまどう浮船。今の感覚からいえば、…

「夢の浮橋」

読了。あさきゆめみし(6) (講談社漫画文庫)作者: 大和和紀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2001/07/31メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 10回この商品を含むブログ (7件) を見る実は、先日「タカラヅカ」の「夢の浮橋」を観劇してきた。from TAKARAZUKA REV…

日本の政治とみにくいアヒルの子の定理

「みにくいアヒルの子の定理」をご存知だろうか?渡辺慧先生が提唱されたものごとの認識についての定理だ。たとえば、アヒルと白鳥でも、白鳥と黒鳥でも、それぞれの関係において類似点と相違点を同じ数だけあげることができる。ネットワークで表現される知…