HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

バベル

見てしまった。どんと落ち込んだ。

ラストまで含めて救いのない物語だ。我々の日常の生活がどれくらい壊れやすいか。どれほどのバランスで成り立っているのか。

聖少女 (新潮文庫)

聖少女 (新潮文庫)

倉橋由美子のこの小説も暴力と嘘に満ちていた。

この2つの物語は、業(ごう)と罪という問題でもある。

「バベル」も、「聖少女」も、娘の背負った業が産んだ物語だと。無垢な子どもに罪はない。しかし、無垢な子どもであっても業は産む。業は因縁となって、世界を駆け巡り震撼させる。