HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

本気でキャッシュレス社会を目指すなら給与のPaypayポイント払いを認めればいい

法律で給与の支給については基本的に「現金」と決まっている。

賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。(但書省略)(労働基準法24条)

給料の支払方法は、法律で事細かに定められているという話 | 労働トラブルねっと!

実は、銀行振込も労組または労働者の代表と取り決めをしなければ認められない。

Q 我が社では従来、希望者にのみ給料を銀行振込にしていたのですが、事務経費削減のため、全社員を対象にしたいと思います。この場合、注意する点はありますか?

A 労働基準法第24条で賃金の直接払が定められていますので、原則は通貨(現金)で労働者本人に直接手渡さなければなりません。
 しかし、労働者の過半数で組織する労働組合か労働者の過半数を代表する者と書面による協定を結べば給料の銀行振込も可能です。ただし、協定を締結しても個々の労働者との合意は必要となりますので注意してください。

賃金関係|厚生労働省

多分、専業主婦/夫は給料をパートナーの務める会社から、あるいはパートナー自身からもらうのではなく、銀行からもらっていると勘違いしていることだろう。Paypayは言いすぎかもしれないが、給与のかなりの部分をウェブのショッピングであったり、キャッシュレスのSuica等で支払い、ポイントを得ていることを考えれば、最初からキャッシュレス払いを労働法において認めれば、一気にキャッシュレス化が進むのではないだろうか?銀行、労組は相当に反対するだろうが、お金が動くことでポイントが稼げるのなら、会社にもいいし、個人にもよいのではないだろうか?消費税を捻じ曲げてまで、財務省がキャッシュレス化を図るためにポイント還元をするくらいなら、労働法規を現代的に一行直すだけで、大きな効果が得られると私は想う。

「キャプテン・マーベル」(ネタバレあり)

めっちゃ面白かった。もう、直接「エンド・ゲーム」につながっている。

marvel.disney.co.jp

ちなみに、公開に合わせて(?)米空軍に女性戦闘機パイロットが誕生というニュースが流れている。

さらに、この記事に「キャプテン・マーベル」の広告が出ていた。意識しているのか?

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https://www.cnn.co.jp/usa/35131223.html

マーベルの航空機の操縦は見ていて大変気持ちよかった。米空軍はさぞかし宣伝効果に喜んでいることだろう。そうそう、しかも、話題のF35だし。

さて、ネタバレ第1弾。コラス。

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https://marvel.disney.co.jp/movie/captain-marvel/character/korath.html

マーベルが偽りの名前を与えられていて、はじめてのミッションに出る時の同僚として登場。この時から、どこかで見たと思っっていた。なんのことはない、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の冒頭のシーンに出てくるキャラ。

1988年、母親を亡くしたばかりの幼いピーター・クイルはヨンドゥ・ウドンタ(英語版)率いる宇宙海賊ラヴェジャーズによって地球から拉致される。それから26年後の2014年、惑星モラグで成長したクイルがオーブを盗み出そうとしたところ、同じくそれを狙うクリー人(英語版)のテロリストロナン(英語版)の部下のハンターコラス(英語版)と遭遇する。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー (映画) - Wikipedia

まあ、これは配役の頃からアナウンスされていたと。

www.instagram.com

そもそも、冒頭の「クリー」というところから、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」を思い出すべきだった。というか、そもそも「キャプテン・マーベル」って男性の設定だったのを、女性に改変していると。

villagebooks.net

そりゃあ、「ワンダーウーマン」の持つ女性性の問題とは根っこが違う。

hpo.hatenablog.com

「志が人と組織を育てる」

回転寿司「銚子丸」を創業された堀地速男氏の吉田松陰先生への愛あふれる本。

志が人と組織を育てる

志が人と組織を育てる

正直、ご生前に堀地ファウンダーのお話を伺ったことがある。その時は、もうばりばりの合理的経営者という印象だった。本書を読んで若い頃に読まれたスティーブンソンの「吉田松陰」礼賛の文章を読んで実業を志、様々な労苦を経て現在の銚子丸の「私たちの真心を提供し、お客様の感謝と喜びを頂く」という理念に到達し、大成功を収める姿が描かれている。最後の2章は吉田松陰の人生について詳しく触れられていて更に感興が深い。付録としてスティーブンソンの「吉田寅次郎」も収められている。

www.rsl.waikei.jp

イムリーなことに銚子丸がカンブリア宮殿に取り上げられると。

来週、2019年3月21日(木)放映予定のテレビ東京カンブリア宮殿』に銚子丸が取り上げられることとなりました。これもひとえに、銚子丸の経営理念に共感し、常に努力を惜しまぬ劇団員と、永年にわたり銚子丸を支えてくださいますお取引先様、そして何より、雨に日に銚子丸にご来店くださる多くのお客様のお引き立ての賜物と、万感を込めて御礼申し上げる次第でございます。
今回の取材対応にあたり40年余の銚子丸の歴史を振り返り、創業者の堀地速男とヒロ子(現会長)の起業への強い想いと、「私たちの真心を提供し、お客様の感謝と喜びを頂く」という経営理念に行きつくまでの苦労、理念経営を実践してからの大きな成功という、創業者の築き上げたものの大きさと、 経営を引き継いだ者として責任の重さを痛感するとともに、これからも出店地域のお客様の期待に応え、永続的に成長し続ける銚子丸を確立すべく決意を新たにしたところでございます。

社長のブログ | すし銚子丸 千葉・東京・埼玉・神奈川のお寿司屋さん

亡くなられた堀地ファウンダーも空の上でさぞかしご満足だろうと想う。

「男は愛嬌、女は度胸」って本当

「妻のトリセツ」最初の数ページを読んだ。改めて「男は愛嬌、女は度胸」なのだと確信した。

妻のトリセツ (講談社+α新書)

妻のトリセツ (講談社+α新書)

黒川先生曰く、女性は感情をキーに一気に記憶を蘇らせると。そして、自分より強いものには警戒をしないとならないのでネガティブな記憶、ネガティブな感情を蘇らせやすいと。弱いもの、守らなくてはならないものにはポジティブか記憶、ポジティブな感情が蘇ると。子供を守り育てなければならない役割を歴史的に果たしてきたDNAを受け継ぐイブの娘たちには当然の記憶感情システムだ。よって、男はそもそもか弱い女性よりも度量ある強い女性の方が警戒と養育の記憶キーの閾値が高くなるので、より長く愛してもらえる。そして、男子側も自分を強く見せるよりも、パートナーである女性側から守る対象と見てもらえる方が自分自身の刺激レベル、「入力」を下げることになる。

よって、「度量、度胸のある女性と、愛嬌によって自分の強さを低く見せられる男性のカップル」がよりネガティブな記憶感情システム的関係に移行してしまうリスクを減らせることになる。まあ、それでもどこかの時点で女性側の愛が男子に対しては消滅してしまう気がしてならないのではあるが、一安心できる生活態度を見出せた気がする。

よくよく読んでみたい。

靴を直してしまうクセ

リーガルの靴が履きやすくて長年ずっと履いている。気がつくと、プライベートの靴まで含めて全てリーガル。リーガルファクトリーというアウトレットも含めての話なので、コアなファンの方からお叱りをいただきかねない程度。

以前、えらい高い靴ばかり履いていた友達がいた。また靴好きで十足ではきかないほど持っていた。友達曰く「高い靴を買っても私は年間何足かを修理に出す。だから、結局お得なんだ」と。これにしびれてよく私も靴を修理に出すようになった。呆れるほど時間もかかるし、お金も新しく買った方がいいんじゃないの周りの人に言われるほどかかるのだが、物を大切にしてる感じが良い。

まあ、つまらない話なのだが。

キラキラ近道の罠

フミコフミオ氏のエントリーを拝読してから言葉にできないなにかがあった。昨日、それは「近道の罠」なのだと気づいた。

delete-all.hatenablog.com

delete-all.hatenablog.com

もしかするとフミコフミオ氏の体験された事実と違うかもしれないが、私の中では最初のエントリーの「最近の若い人たち」の中に「若手のホープ」氏が入っているのではないかと考えている。これも、「僕の狭い観測範囲の話」なのだが私が見聞きする範囲でも、「最近の若い人たち」は自分の成長に必死で、ウェブでも、本でも「成長している人」の情報をたくさん読んでいる。そうした成功談の中のキラキラと輝く成長している人に重ねて、自分の歩む道をイメージしている。しかし、残念ながら成長過程のどこでも怒られたこと、挫折したことがないので、そのイメージから少しでも自分がずれてしまうと動けなくなってしまう。動けなくなってしまうので、好むと好まざるとに関わらず仕事を辞める。

「目的にマッチした成長」の仕方とは、叱られたり、こづかれたりしながら、人のキラキラとした近道ではなく、自分自身の遠回りの道を歩むことで様々な事態が自分に降り掛かっても自分をその事態に向けて成長させたり、改変したりすることができるようになる。社会は常に変動し続けている。その変動に合わせて自分を成長させることが大事であって、見聞きしたキラキラとした人たちのキラキラとした道は参考にはなっても自分の道にはならない。

いや、ま、改めてフミコフミオ氏のエントリーを拝読することこの程度のことは十分に書いてある。私の劣化コピーに過ぎないこのエントリーの作成に「(所要時間21分)」以上かかっている。改めて、その状況、事態に合わせて自分自身を改変、成長させることができるフミコフミオ氏に敬意を評するとともに、この文章力すごなと思う。ぜひどうやって自分の改変力、文章力を身に着けたか語っていただきたい。私も参考にして文章を上達させたいものだ。あ、いや、「最近の若い人たち」と同じ罠にハマるだけか・・・。

「グリーンブック」

アカデミー賞を受賞したという評判を聞いて見てきた。「助演」なのかと疑問に思ってしまうが、ピアニスト役のマハーシャラ・アリの演じる知的な黒人男性が素敵だった。

gaga.ne.jp

受験生であった頃、英語の長文読解で黒人解放に関する文章を読んだ。60年台以降黒人の公民権回復運動により才能ある黒人の子供たちは十分な教育を受けた。そして、話す言葉、生活レベル、すべてにおいて一般のいわゆるアフロアメリカンとは異次元の存在になってしまった。「彼らはもはや黒人ではない」と書いてあったように記憶する。まさに、アリの演じた実在のピアニストはこうした存在の代表格であったのだろう。

ciatr.jp

逆に「主演」のヴィーゴ・モンテンセン演じるナイトクラブの用心棒は、イタリア系アメリカ人で腕っぷしも強く、智慧もあるが一般的な教育は受けていない。「ホワイトプア」の層に近い。

hpo.hatenablog.com

(以下、ネタバレを含む)

彼の"I am blacker than you."「俺はあんたより黒い」という台詞は現在のポリティカル・コレクトネスの米国社会ではぎりぎりの台詞であったのではないかと想像する。本当に印象的な台詞だ。

白人のドライバーに運転させているピアニストが南部、deep southの田舎の道で立ち往生した時、周りの農園で働く黒人達から奇異の目で見られるシーンがあったが、まさに「もはや黒人ではない」ことがよく表現されている。

最後の最後のシーンはこうした背景からすれば、本当に感動的だった。