HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

神楽坂でご接待

人生長く生きているといろいろなことがあるものだ。神楽坂の元置屋風のお店でご接待。日本酒がおいしかった。

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生きているうちに一度は芸者遊びなるものをしてみたいものだ。私の親の世代には確実にあった。手遊びだの、芸も知っている人が多かった。私の世代より下でそんなものを知っている人はどれだけいるだろうか?日本は本当に断絶してしまったのかもしれない。

ちょっといま出てこないのだが、「選択」という雑誌が昭和50年代のインタビューを冊子として購読者に配った。松下幸之助堤清二八城政基などそうそうたたる経営者の話しだ。しかも、インタビュアーが城山三郎。当時の経済界のインタビュー集としては最高の叡智だった。しかし、現在読んでわからない。当時の話しが語られている、空気がわからないというよりも、論理の段階からわからない。なにか神楽坂で芸者遊びを楽しんで世代とは大きな隔絶があることを痛感させられた。

www.sentaku.co.jp

お座敷に毛氈を敷いて、テーブルと椅子のスタイルで料理とお酒と楽しい会話を楽しんで帰り道、そんなことを考えた。

人生のPDCA

例によって新入社員研修。今年は、諸事情により年齢の幅が広かったので、展開が興味深いものがある。

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はばの調整に失敗していていらないところに「+」マークがある図で恐縮。研修の内容で、いくつかの要素を話しているうちにつながった。

ー 習慣を変えることが社会人として全てを変える基本である。習慣を変えるとは人格を高めることに直結している。
ー 仕事の喜びの三要素:自己の成長、経済行為、社会貢献
ー 20代であれば自己の成長に軸足を置くだろう。30代、40代になれば家族を支えるためにも経済行為が軸足に。50代ともなれば社会貢献、自分の名誉などに軸足がおかれるだろう。
ー 仕事の基本のPDCAサイクルを日々、週単位、月、四半期、年間できちんとまわすことの習慣化、よい習慣をみにつけることの基本。
ー 人生においても、自己の成長の時期はPLANにあたり、経済行為はDO、社会貢献に至るのはACTION、そして、感謝という人生における喜びの発見であろう。そして、感謝の気持ちは新たな人生PLANを産むだろうと。

いつものことだが、新入社員研修をさせていただくたびに発見がある。人生の生き方の基本は習慣であり、PDCAであると、今年は学んだ。

感謝の念を込めて自分の人生を振り返れば、右に行くか、左にいくか、人生の岐路における重大な決断よりも、どういう日々を送るのかの自分自身の基本的な態度、習慣の方がはるかに人生の充実、幸福に直結していると想う。

オプジーボ

オプシーボで命を救われたと断言している方の話しを聞いた。日本でもかなり初期の症例だろうと。少し前には深刻な癌で余命宣告まで行きかけたのが、お話しされた時はなんの介助もなく元気に立ち振る舞いされていて、顔色もよくお声も元気だった。

gendai.ismedia.jp

オプジーボ(一般名:ニボルマブ(遺伝子組換え))は、ヒトPD-1に対するヒト型IgG4モノクローナル抗体です。オプジーボは、PD-1とPD-1リガンド(PD-L1およびPD-L2)との結合を阻害することで、がん細胞により不応答となっていた抗原特異的T細胞を回復・活性化させ、抗腫瘍効果を示します。

(動画あり)

オプジーボ(一般名:ニボルマブ(遺伝子組み換え))作用機序 | オプジーボ.jp

権力とは?

本日は、国家権力の力をまざまざと見せつけられた。圧倒されるばかりだった。ここまでの力がないと、国家プロジェクトは進まないのだと。そのあまりの力の体現を書きたい気もするが差し障りがありそうなので書かない。某Mさんは、なぜあんなに偉いのかよくわかった気がしたし、結局マスコミ各社と国家権力は堅く結びついているのだとわかったし。

社長になるための10冊

この前から考えていて全然進まないので、晒してみる。前提として、ヴェンチャーばりばりで社長になるとかでなく、中小とは言え組織が存在してそこで、社長になるために必要な知識、技能を身につけるための10冊を探すことを目的としている。

  1. 生き方―人間として一番大切なこと
  2. 経営の教科書―社長が押さえておくべき30の基礎科目
  3. 経営の処方箋---社長の悩みに効く67のアドバイス
  4. たった1年で利益を10倍にする 建設業のための経営改善バイブル
  5. 品性資本の経営―品性資本定量化の試み
  6. 一倉定の経営心得
  7. 社長は労働法をこう使え!
  8. 易経〈上〉 (岩波文庫) 、 易経〈下〉 (岩波文庫 青 201-2)
  9. 小倉昌男 経営学
  10. マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則


「1.」は人として大事。「成果 = 考え方 × 熱意 × 能力」はあまりにも有名。社長になるには、まず人として尊敬される人格を持つことは必要。

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「2.」、「3.」は「うーん」とうならされる。社長としての基本がまっとうに書いてある。これを読んで理解できれば、わざわざビジネススクールに行く必要はない。

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「4.」は気鋭のコンサルタント、中西宏一さんの名著。実践を積み重ねた組織の意思決定、効率化をどうしたらよいか的確に書いてある。

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「5.」は、まだくみつくせずにいるが、社長が品性をもって経営するにはどうしたらいいか、幹部社員の倫理規定はどうあるべきかを考えさせられる。これをISOのように意思決定システムに組み込めればよいのではないかと構想している。

「6.」は、もう絶対読むべき本。社長という人種がどういう思考を持っているかを学ぶためにも良い本。

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「7.」は、現在勉強中の労働法関連。高橋まつりさん事件の本質は長時間労働ではないとは考えているが、それでもこれだけ労働時間に関する議論が高まってくると、労働法はよくよく勉強しておかないと社長をやっていられない。

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「8.」、人から勧められて。社長をはるには、起こったことをいかに肯定的に、いかに循環の中の一プロセスとしてとらえられるかが重要となる。そのためには、易くらいたてられたほうがいい。

「9.」、経営者はかくあるべきという姿が書かれている。経営者とはイノベーターでなければならない。それも、大小あっても人の生活スタイル、社長の在り方を変えるくらいのイノベーターでありたいと。本当に小倉氏の「戦い」が伝わる本。

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「10.」、定番であるが、それだけに味わい深い。知情意のintegrityという考え方を学ぶだけでも、読む価値がある。

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いかに既存の組織の長となるかは、大変重要な問題であり、語り尽くせぬテーマである。これまでは我が身をもって試していれば良かったが、それをいかに人に伝えるかが重要となってきた。

忖度と安冨先生の内罰

学習することは環境に適応するということだ。環境に適応するとは、現在の環境が指し示す方向を予想して行動することだ。これが、自然な生きる力として働くのか、「内罰」的に働くのかが、安冨先生のハラスメント以来の議論の焦点のひとつではないだろうか?

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この観点に立てば、最近話題の「忖度」のメカニズムこそ安冨先生が「東大話法」などで攻撃してきた日本的なシステムの根源にあるなにかではないだろうか?ぜひ先生のご意見を聞いてみたいものだ。

 多くの意味で、忖度は典型的な責任逃れだ――日本人が自己批判する際のリスト項目で、「集団思考」や「反射的服従」と並び、不正行為の言い訳だ。文化に根ざす説明がわき出る泉で個人の責任を薄めている。

 だが、決定的な違いは、忖度には権力の中枢を特定する紛れもない才覚を伴う。幼稚園の問題で実際に忖度が働いたのだとすれば、安倍氏が現在感じている戸惑いは、長年権力からの影響を完全に免れてきたように見える政治環境において、同氏がとてつもなく大きな個人的権力の基盤を固めた直接的な結果として解釈できるのだ。

[FT]Sontakuがつなぐ日本のスキャンダル :日本経済新聞

私は「忖度」・「内罰」的行動と、自分が自分の意思によって生きる方向を決めて行動することの違いは本質的にはないのではないかと想っている。自分がなすべきことをなす、そのために自分の行動を規定し、磨き上げることこそが活き活きと自分の人生を生きることだと私は想っている。

人工知能の感覚モダリティ

人工知能はまだ将棋を交響楽には例えられない。感覚のモダリティを超えて比喩ができる人工知能の存在はまだない。人の五感を備えていて、なおかつその感覚間を比喩のような形で人格としての統一性をもった人工知能はない。

www6.nhk.or.jp

と、思う。

異なった受容器を通して生じた感覚的経験はそれぞれ質的に異なる.

このような各感覚(視覚,聴覚,味覚,嗅覚,皮膚感覚[触覚・圧覚,痛覚,温覚,冷覚],運動感覚[筋感覚],平衡感覚,内臓[有機]感覚)によるに固有な現象的性質のこと[註1].

感覚モダリティ

プログラム、もしくは自然言語理解による人間からの指示も一つのモダリティと考えれば感覚間のモダリティの相互作用があるとは言える。絵画なら絵画を学んだ人工知能が、人のモダリティを学んで絵画から発想した交響楽をいつかは作曲、演奏できるようにはなるのだろう。しかし、そこに人格はあるだろうか?知情意が統一された(integrity)状態を人格というのなら、知と情までは現在の人工知能でシミュレーション可能であろうが、人格を統合する意思はまだ現在の水準ではまだほど遠い。そうそう、そもそも私達ですら自分の意思の源泉を知らないのだから。

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