HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

人工知能の感覚モダリティ

人工知能はまだ将棋を交響楽には例えられない。感覚のモダリティを超えて比喩ができる人工知能の存在はまだない。人の五感を備えていて、なおかつその感覚間を比喩のような形で人格としての統一性をもった人工知能はない。

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と、思う。

異なった受容器を通して生じた感覚的経験はそれぞれ質的に異なる.

このような各感覚(視覚,聴覚,味覚,嗅覚,皮膚感覚[触覚・圧覚,痛覚,温覚,冷覚],運動感覚[筋感覚],平衡感覚,内臓[有機]感覚)によるに固有な現象的性質のこと[註1].

感覚モダリティ

プログラム、もしくは自然言語理解による人間からの指示も一つのモダリティと考えれば感覚間のモダリティの相互作用があるとは言える。絵画なら絵画を学んだ人工知能が、人のモダリティを学んで絵画から発想した交響楽をいつかは作曲、演奏できるようにはなるのだろう。しかし、そこに人格はあるだろうか?知情意が統一された(integrity)状態を人格というのなら、知と情までは現在の人工知能でシミュレーション可能であろうが、人格を統合する意思はまだ現在の水準ではまだほど遠い。そうそう、そもそも私達ですら自分の意思の源泉を知らないのだから。

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