たまたま、昨晩夜遅くに目が醒めて、なおかつ目が冴えてしまったので、「なにかフィンランド語に関する本を読もう」と思って見つけたのが本書。
- 作者: 稲垣美晴
- 出版社/メーカー: 猫の言葉社
- 発売日: 2008/04
- メディア: 単行本
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文庫版のkindleが¥540と安かったし(美晴様、ごめんなさい)、なによりタイトルに惹かれて気安くダウンロード&読書開始。私のようなにわかフィンランド学習者にはびっくりするほど、きちんとフィンランド語を勉強されている過程が描かれていて感激。置く能わずで、途中にフィンランド語の文法の勉強以外の自由になる時間は本書を読んでいた。フィンランド語の正書法が教科として独立するほど内容があることも驚きだし、方言の授業、言葉の間違いを正す授業での苦労など、言語学習の大変さと熱意が伝わるのを感じた。言語を正しい姿勢で学ぶというのはこういうことなのだと。
「作文とかけっこ」という子供の作文の大切さに関する話が載っていたが、まさにそれは数日前に私がある中学生に話した話し。人と話をするのに口頭だけでは伝わらない。なんか言っても伝わらない。だから記録に残す必要があると。口頭で口語で話さざるを得ない場面では、自分が話したい話しにするのではなく、相手の立場に立って、相手が聞きたいという話にすることが大事だ、などなど。本書に書いてあることに全面同意。*1
「通訳家業あれこれ」も、アマチュアもいいところなのだが、何度かたまたま通訳をしなければならないはめに陥ったことがある。私の場合は、大概仕事か、所属団体関係なので日本語でも、英語でもなんとか共通の基盤がある中での「なんちゃって」通訳なのだまだ気が楽なのだが、著者の稲垣美晴さんが感じれられたプロとしての「ストレス」はよく分かる。
「フィンランド語は猫の言葉」の留学体験談を読むと言語的才能がある方が更に努力を積むとどうなるかが伝わる。 https://t.co/XIIMMqm1bi / “上手な同時通訳にどういう勉強をやっているのか問い詰めた→その答えに次元の違いを感じて身が引き締まる「語学に近道はない」 -…” https://t.co/KL1oye9bpn
— ひでき (@hidekih) 2019年2月11日
そして、ヘルシンキで凍った海を歩く話など、これからフィンランドに行こうとする私にとっては、とても情景が伝わる文章がたくさんあった。こころから感謝したい気持ち。楽しんで行って来たい。