ことの始まりは、ある方から「年金を本来貰える年齢なんだけど、働けば働くほど年金が減らされてすごくやる気がでないんだよね」と相談されたことだ。近くの社会保険事務所に「裁定請求」というのを出して、働いた場合のシミュレーションをしてもらったらしい。伝聞なので正確ではないが、しっかりした会社に勤めていたので、本来年間200万円位貰えるはずなのが、給与が月額20数万あるだけで、年金を減額されてしまい、フルタイムで働いているのに所得がほとんど増えないのだと嘆いていらっしゃった。
あ、この方が入っていらっしゃるのは、当然厚生年金ね。
ネットで調べ始めたのだが、どうもこの辺の「裁定」については出てこない。Wikipediaの年金の問題点についての記述にも、60歳以上の方々の給与と年金額については触れていない。
と思ったら、保険庁のシミュレーションのページからのリンクがあった!「在職老齢年金」というのがキーワードらしい。
うーん、この表を見ると、ざっと年金と給与合わせて28万円を超えた部分の半分が支給停止になるってこと?ちょっとほかの方のページを参照しながら計算してみた。
ケース | 月額 給与 |
給与 増加額 |
年金額 | 給与+ 年金 |
増加額 |
勤めない(厚生年金に加入しない)場合 | 160,000 | 160,000 | |||
20万円 (賞与なし) |
200,000 | 104,000 | 304,000 | ||
24万円 (賃金20万円+年間賞与48万円) |
240,000 | 40,000 | 84,000 | 324,000 | 20,000 |
26万円 (賃金20万円+年間賞与72万円) |
260,000 | 60,000 | 74,000 | 334,000 | 30,000 |
30万円 (賃金20万円+年間賞与120万円) |
300,000 | 100,000 | 54,000 | 354,000 | 50,000 |
この減額(支給停止)はちょっとひどいんじゃないかな?
「マイクロトレンド」ではないが、年金こそこれからお年寄りにも働いていただくことを促進するために、「負の所得税」化していかなければならないのでは?

- 作者: マーク・J.ペン,E.キニーザレスン,Mark J. Penn,E.Kinney Zalesne,三浦展,吉田晋治
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2008/04
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 49回
- この商品を含むブログ (40件) を見る