HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

新型コロナウイルス禍と働き方改革の基本の労働法

私自身は働き方改革について、学び、実践し、一定の成果は挙げられてきているように思う。コロナ禍で様々な労働環境の変化に直面したし、ひやひやする場面もあったがいままでのところITリテラシーを職場内で向上させる数年来の試みなどにより大きな混乱はなかった。まあ、コロナ禍であまり強調されていないが、今年4月からはフル実施なので当たり前といえば当たり前なのだが。

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働き方改革施行に前後して、労働法について学びなおした。以前勉強したのは社会人になりたての20代前半。考え方の基本は変わらないまでも、30年の変化は大きくあった。向井蘭氏の一連の書籍は大変具体的でわかりやすい。

最新版 労働法のしくみと仕事がわかる本

最新版 労働法のしくみと仕事がわかる本

  • 作者:向井 蘭
  • 発売日: 2019/03/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

社長は労働法をこう使え!

社長は労働法をこう使え!

  • 作者:向井 蘭
  • 発売日: 2012/03/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

働き方改革に伴う労働時間の制限や、ワークスタイルの多様性は当たり前として、メンタルヘルス関係はこの30年でずいぶん変わったように思う。逆に、雇用の流動化についてはあまり変化がない。雇用の多様化、流動化と、日本以外の国ではわりと当たり前の解雇に関する慣習等は今後変化せざるを得ないのだろう。

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いままでのところ、あまり大きな問題となってきていないが、これから新型コロナ禍に伴う解雇事案、人員整理などが本格的になってくると思われる。米国ではコロナショックの始まりとともにすでに数千万人が解雇されたと聞く。大騒ぎはしても、少し長い目で見れば新型コロナウイルス感染の広がりの状況、重篤者、死傷者の推移、対応は各国で変わりはない。多くのお医者さまが指摘するように日本が新型コロナウイルスに関して特別でないなら、米国同様の労働市場に日本も近づいていかざるを得ない。いまは、労基法判例、慣習によって失業率が高まっていない中間的な段階にすぎないと考える。

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失業率が戦後最悪の水準に(アメリカ:2020年5月)|労働政策研究・研修機構(JILPT)

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日本の低失業率背後に大量の「隠れ失業者」、コロナで休業者数急増 - Bloomberg

今後、新型コロナウイルス禍に対応するには、フレックスタイム制度、可能な職種では裁量労働制の導入、年功序列色を薄めた賃金体系などを取り入れていく必要があるように思う。

フレックスタイム制は、社員が出社時間と退社時間を自由に選ぶことができる制度のこと。始業9時~終業17時など、決められた就業時間がなく、所定労働時間(一定の期間の中で働く時間のこと)を満たせばいつ出勤していつ退勤しても構わないという制度です。

コアタイムとは? フレックスタイム制度の仕組み、メリット・デメリット、制度の設定方法について - カオナビ人事用語集

日本は制度と疑似的年功序列にあぐらをかいた中高年世代が各企業の「重荷」になっているのではないだろうか?また、逆に雇用確保のために企業側は必要以上に新卒採用に走るために人が十分に各企業にまわらなくなっているのが現代ではないだろうか?しかし、若者達は先日の「ライフ・シフト」で描かれた3つの生き方のように企業に縛られるのではなく、自由に自分を求めて企業を渡り歩くことが普通になってきているのではないか?

同一労働同一賃金と労働市場の流動化は表裏一体 - HPO機密日誌

裁量労働制(さいりょうろうどうせい)とは、日本の労働法制で採用されている労働者が雇用者と結ぶ労働形態の一種。労働時間と成果・業績が必ずしも連動しない職種において適用され[1]、あらかじめ労使間で定めた時間分を労働時間とみなして賃金を払う形態である。

裁量労働制 - Wikipedia

テレワークについては、ざっと一冊読んだがあまりぴんとこなかった。今後の判例などの積み重ねで労働慣習が形成されるのではないだろうか?雇用を守るためにも柔軟な体型となって欲しいと願う。