HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

「未来のミライ」 ネタバレあり

微笑ましく見てきた。くんちゃんかわいい!

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「未来のミライ」公式サイト

私にも妹がいる。くんちゃんとミライちゃんよりはるかに年は離れている。初めて妹を見た時の不思議さ。寝ている妹にいたずらする。自分よりも妹が可愛がられているのが面白くなくて、いじいじするなど。くんちゃんの心の動きひとつひとつに幼い自分を見るようだった。

なによりもこの映画は家族の思い出や、歴史がその子孫に反映していくさまが描かれているのが素晴らしい。くんちゃんのイマジネーションなのか、本当の経験なのか明確でないままに、成長と思い出が混じり合っていくさまが素晴らしい。私は十分に感激した。

そうそう、それにお父さんの子育てが涙ぐましい。これまでそういう思い出あるなと思いだしていた。

なにより、この家。建築家の家としてはなかなかよい感じ。子供の目線で描かれているので豪邸のように見えるがオリジナルの家は、20坪に満たないのではないだろうか?池辺陽の最小限住宅に、子ども部屋兼ガレージを増築した感じか。

3.立体最小限住宅 of shiroshitalab-marugame

一旦外に出ないと子ども部屋に行けないという意味では、安藤忠雄住吉の長屋の傾斜面を利用した木造版といったところか?

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あ、いや、改めて見るとちょっと違うかな。でも、そんなにめちゃくちゃ大きな家ではない。


追記

ひざを叩きなるほど納得する解説を発見した。

この映画は全編、18歳ごろの「未来のくんちゃん」の頭の中で思い出される子どもの頃の記憶と現在の解釈のミックスで構成されています。そして現実にあったこと、を思い出す形で話が進む以上、くんちゃんは何かを解決する存在・クレヨンしんちゃんではなく、等身大の4歳児・くんちゃんでならなければならなかったのです。

『未来のミライ』考察: 誰も気がつかなかった「10年観続けないとわからない」本当のテーマとは – akirafukuokaのバカだから誰かに教えてほしいブログ

確かに実はこの物語は18歳の「くんちゃん」が大人になるために4歳頃の自分を思い出し、「未来」との絆、家族のとの絆を自覚する過程なのだと考えればいろいろ辻褄が合う。

まあ、でも、4歳頃の記憶が連続しない私にとって、どうかなとは思う。18歳から思い出した4歳のくんちゃんというだけなら、雛飾りをしまったり、お母さんを部分的にでも受け入れたり、自転車に乗れたりはできなかったはず。いわばトートロジーになってしまう。私は、やはり、子供に内在する自分と家族の絆、記憶、伝統に目覚めることで自分の位置と力を自覚する物語かなとはまだ思っている。