いつのまにか文庫になり、kindleにもなっていた。
- メディア:
- この商品を含むブログを見る
科学が発達しすぎた未来社会を舞台にした物語です。この社会の中では、
https://www.amazon.co.jp/dp/B06XT6K5LT/
人々は人工授精によって生み出され、人はあらゆる選択肢を与えられて
育ち、個人の選択が最大限に尊重される一方で、友情や恋愛、セックスまでが
完全にシステム化されて、ひととひととが極度に分断されています。
人はもはや恋愛に傷つくこともないかわりに、恋愛の原始的な喜びを
知らないままに過ごしています。
なんというか、いまの時代を考える上で完全な管理社会を想定してみることが思考実験として必要であるような気がしてならない。科学も、管理社会のマネジメントも、なにもできていないにもかかわらず、背伸びしてすべてを制御しようとしている現代日本。この行き着く先はどこなのかを本書を読みながら考えたい。
ちなみに、本書の書評の中で、「ハクスレーの『素晴らしき新世界』が菅直人の人生を決めた」という趣旨のことが書いてあった。機会があれば、本書の「底本」のひとつであるに違いない「素晴らしき新世界」を読んでみたい。
- 作者: オルダスハクスリー,Aldous Huxley,黒原敏行
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2013/06/12
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (23件) を見る