HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

「レインツリーの国」

たまたま家に帰ってきたら、机の上においてあったので読んでしまった。

レインツリーの国 (新潮文庫)

レインツリーの国 (新潮文庫)

図書館戦争」はいつか読んでみたいと思っていた。本書を読んで少しその気がうせた。

本書は、ブログとメールから始まる恋愛小説。この設定を展開させるために少女を聴覚障害したのではないだろうか?聴覚障害でなくとも、ネットから始まる恋愛にはさまざまな行き違いや障害を想定できる。会ってみたら、自分の親くらい年齢差が激しかったとか、いっそ自分の親とメールのやりとりをしていたとか、性的同一性障害者だったとか...。増田とか、2chとかのぞけばいくらでもネタはあるように思う。

ちなみにレインツリーといえば、この本ははずせない。

「雨の木(レイン・ツリー)」を聴く女たち (新潮文庫)

「雨の木(レイン・ツリー)」を聴く女たち (新潮文庫)

もっと言ってしまえば、本書は「図書館戦争」にタイトルだけ出てくるのだそうだ。その後に、一冊の本として展開したのだという。内容をふくらませる時に、レインツリーからの発想で大江健三郎の本の「聴く」から設定が始まったのではないかと疑いたくなる。


■余談

ちょっとびっくり。

誕生 1972年6月9日(37歳)

有川浩 - Wikipedia