HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

K値とゴンペルツ曲線は同じ(形式で表現できる)

本当にきちんと数学を勉強してこなかったことが悔やまれる。こんな明々白々なことがきちんと言葉にできなかった。答えそのものを教えていただいているのに、36時間も目の前に書いてあることが理解できていなかった。恥ずかしい限りだ。

まずは、教えていただいた地下生活者さんのツイットを引用させていただく。

明確に「二重指数関数」と書いてくださっている。もうこの時点で数学の素養のある方には十分だったはず。更に秋山先生のメモを拝見すると、

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http://www.bi.cs.titech.ac.jp/COVID-19/Mathematical_analysis_of_K_indicator.pdf

そして、改めてゴンペルツ曲線を学ばせていただいたBMJrさんの解説を読むと、「ゴンペルツ曲線は二重指数関数」とちゃんと書いてある。対数をきちんと学んでないので直感的にはこのことがわからなかった。

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ゴンペルツ曲線とは何か?(2) - Qiita

従って、この二重指数関数的増加は、初期から飽和状態までに適用できるのは、K値もゴンペルツ曲線でも同様。2u3v4wさんに教えていただいた。

各国に当てはめた中野先生らの論文のグラフにおいても、初期のところの攪乱的な状況と減少していったあとでの「差」が分かる。

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https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2020.04.25.20080200v2.full.pdf

BMJrさんもきちんと書いてくださっている。

Gompertz 曲線は、ウシの胎児の子宮内成長曲線だけでなく、全ての生物の成長曲線に適用できる2と言われています。生物の成長曲線の他には、微量の DNA や RNA を増幅する方法(ポリメラーゼ・チェイン・リアクション法:PCR法)による template の増加も S字状を描き、Gompertz 曲線に従うことが報告されています3。PCR法では、サーマルサイクラーの周期に従って指数関数的に template が増加する (exponential growth) はずですが、検査試薬や容器の容量に上限があるため Gompertz 効果(経時的な doubling time の延長からやがてプラトーに達する)が現れるのでしょう。このように「ある倍加時間に伴って指数関数的に増加するが、ある有限の最大値があるために対数表示した時の傾きが時間 t と共にe^−kt倍に減衰する」ものは Gompertz 曲線に従い、累積バグ数にもそのような特性があるのでしょう。

で、次の疑問はK値を考えられた中野先生は生物学におけるゴンペルツ曲線についてご存じなのだろうか?ということになる。しつこいようだが、レヴィット教授は自覚的に当てはめていらっしゃる。中野先生、秋山先生とレヴィット教授の意見交換などを夢視ては失礼だろうか?


■追記

秋山先生がペーパーをアップデートされていた。

なかなか理解が追いついていないがこの辺が肝なのかなと。前後の地下生活者さんの解説をお読みいただきたい。