原口代議士の発言が話題になっていると聞く。「共産中国は民主主義」は伝統的な主張ではある。
「ヴェノナ」を読んでいて、1943年にも同様の主張がなされていたことを知った。
「長年、中国共産党の熱烈な擁護者であったビッソンは、『チャイナ・トゥディ』と『アメラジア』両方の創刊メ ンバーに加わっていた。彼はまた、毛沢東指導下の中国共産党員は真のマルクス・レーニン主義者ではない、という見方を主張する中心人物であった。「いわゆる共産主義的な中国」は「民主主義的な中国」と表現されるのが正しく、毛沢東が支配する地域で定着している体制は「実のところ、ブルジョワ民主主義が核となっている」とビッソンは自身の論文の中で主張している。
- 作者:ジョン・アール・ヘインズ,ハーヴェイ・クレア
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2019/09/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
このビッソンという人物はソ連のスパイであることが証明されている。日本の米国統治にも関係が深い。
トーマス・アーサー・ビッソン(Thomas Arthur Bisson, 1900年- 1979年)は、 アメリカ合衆国の東アジアの政治と経済を専門とするアメリカの政治家、ジャーナリスト、政府関係者。 太平洋問題調査会(IPR)系の日本研究家としてGHQの民政局に属し憲法改正等、占領政策に関わった。 皇室典範と現行の日本国憲法の関係性などに介入、この介入が後の皇室の在り方や今日の皇位継承問題の発端となる(ビッソンらによる昭和二十一年七月十一日付「覚書」による)。 また民主化の名の下に財閥解体などを推し進め、日本弱体化を推進した。
1995年に公開された『ヴェノナ文書』により、「アーサー」というカバーネームを持つソ連のスパイであったことが判明しており、太平洋問題調査会IPRでの活動や民政局時代の活動がスパイ活動の一環だったのではないかという疑義を持たれている。 同じくGHQに所属していたエドガートン・ハーバート・ノーマン(後にソ連のスパイと判明)[1]とは友人関係にあった。
トーマス・アーサー・ビッソン - Wikipedia
原口代議士との中国との関係は知らない。しかし、同様の主張は80年前から繰り返されていることに驚きを覚える。香港の方々が日本の代議士が80年前と、しかもソ連のスパイと同様の発言をしたとすればどれだけ嘆くことだろうか?