HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

「未来技術に投資しよう」 :筑波大学発のベンチャー

以前から、野村證券さんが筑波大学と提携関係にあると聞いていた。その後どうなりましたかねと、ある関係者に聞いてら本まで出したのだと聞いて読んで見た。

IT、医療、遺伝子、ロボット、エネルギーなどの分野に分けて網羅的に書いてある。「筑波大学に探しに行く」と言いながら、学外の研究者の成果も網羅的に書かれていてそれぞれの分野の現状がよく分かる。なにせ筑波にはCYBERDYNE社があるのが強い。ベンチャーの実績は東大に次ぐレベルなのだそうだ。

大学でリストも公開されている。

www.sanrenhonbu.tsukuba.ac.jp

とはいえ、たまたま大学関係者の集まりがあり、本書を持って行ってご意見を伺ったところ割と「この方、新規で研究してた?」などミクロで見ると、やはりいろいろあるらしい。とはいえ、私のような素人には蒙を啓かれるような研究が並んでいる。

筑波大学の研究ではないし、投資に向く話しでもないが、私が興味を引かれたのは神経のネットワークのところ。

大脳皮質は、その下側に位置する視床から体の各部位によって集められた各種の入力情報 を受け取っています。入力する側の視床から受信する側である大脳皮質へと伸びる神経細胞 の経路の数よりも大脳皮質から視床へとつながる逆の経路の数が10倍も多いということが昔 から明らかになっています。

これってカントのアプリオリな認識の話しではないかと。哲学によって人間の神経ネットワークの状況が二百年前から予想されていたように私には思える。あと、腸内細菌の話しも面白かった。