モンゴルの方々と会い、話をし、歴史を見せてもらった直後に、本書を読むリアルタイム感がある。はてぶの辻政信をめぐる議論で紹介されていたことがきっかけて読み始めた。出てくる実在の人物たちのくせや、表情に歴史の温度が感じられる。

- 作者: 安彦良和
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幼い頃の記憶を失ったモンゴル人と日本人の混血の少年、ウンボルトが建国大学に入学するところから始まる。以下、石原完爾、辻政信、甘粕正彦などの謀略にこの少年が巻き込まれていく。「五族協和」の理念に基づき集められた、日本人、中国人、朝鮮人、ロシア人んどに混じって友情がはぐくまれていく。そして、4巻までにモンゴル人としての自覚が生まれ、抗日組織の活動へ身を投じていく。
内蒙古にも、外蒙古にも友人がいる。外蒙古、モンゴル共和国はついこの間行って来たばかりだ。親日だ、親日だと、歓待されて返ってきたが、ああ、そうだ満州国をめぐり内蒙古人とは戦った歴史があったのだと知った。戦った者同士の子孫でも、わかり合えると受け止めるべきか。
日本で満洲と呼ばれる地域は、満洲国の建てられた地域全体を意識することが多く、おおよそ、中華人民共和国の「東北部」と呼ばれる、現在の遼寧省、吉林省、黒竜江省の3省と、内モンゴル自治区の東部を範囲とする。
満州 - Wikipedia
後半から、いよいよ昭和14年、ノモンハン事件へ突入していく。到着するのが待ち遠しい。