お蕎麦屋さんから本書を回収して、ようやく読了した。最後の80ページあまりで全く違う物語に変容していった。見事だ。
- 作者: 伊藤計劃,円城塔
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2012/08/24
- メディア: 単行本
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いま伊藤計劃のプロローグを読み直しても全く違和感がない。むしろ、最後のエピローグまでプロローグに予言されていると言っていい。その上で円城塔の言語論、いわば意識の在り方が、連結されている。
円城塔の問題意識が「ゲーデル、エッシャー、バッハ」にまでつながるのだと理解した。
ゲーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環 20周年記念版
- 作者: ダグラス・R.ホフスタッター,Douglas R. Hofstadter,野崎昭弘,柳瀬尚紀,はやしはじめ
- 出版社/メーカー: 白揚社
- 発売日: 2005/10
- メディア: 単行本
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いやいや、濃密な読者体験であった。
■追記
円城塔さんの「あとがきに代えて」を読んで感動した。読了してからこの文章に触れられて良かった。