昭和20年から24年にかけて、なぜ80万人の中国共産党が、600万以上の国民党に勝てたか?中共は装備も劣悪。インドネシア独立戦争ではないが、せいぜいが日本軍が残した兵器程度。かたや、国民党は米国からの支援をめいっぱいうけた最新鋭の装備。ランチェスターの法則を引き合いにだすまでもなく、1:6以上の戦力比で本来勝てないわけがない。それが、負けてしまって台湾に引きこもったというのは、城野先生のおっしゃるとおり「世界軍事史の奇跡」というほかない。
祖国復興に戦った男たち―終戦後四年間も中国で戦った日本人の記録
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中国の地主階級は小作料を払えないと妻や娘を取り上げるわ、リンチはするわで好き放題をしていたと。そして、小作人と地主の生活の貧富の差はすさまじいと。もう農奴状態。それは、日本の地主と小作の感覚では理解できないと。
こういうわけだから中共が土地改革をやる、地主の土地を没収して、貧雇農に分配するというのだから、人口の七割にとっては救いの神とばかり、わっととびつくのはあたり前である。地主はつまかったり、村から逃亡したりして土地は自分のものになった。ところが地主の息子や親族は大てい国民党の将校である。そこで彼等は蒋介石の軍隊をひきつれて村におし返してくると、分配された土地をとりかえし再び地主支配を確立する。土地改革の時積極的に活動した貧雇農を、目の仇にして捕え、牢獄に入れたり、銃殺したりした。共産党が来ると土地がもらえ暮らしもよくなるが、蒋介石軍がくるとその土地はとりかえされ、自分の命もあぶなくなるのである。だから、貧雇農は自分で解放軍に参加し、その力で自分や家族の命と土地を守るより外ないと、すぐ判断してしまうのはまた当然であった。こういうわけで、中共軍がはいって土地改革をやると、そこの青年が「参軍」してくる。これは満州も華北も同じことであった。中共軍はこうして軍隊拡大の人的資源を無限に汲み出していった。
この地主対小作という視点でみると、なぜ毛沢東が政治の矛盾がうっせきしたとき晩年突然文革をやったのか理解できる。貧富の差が産むうらみつらみというのは、すさまじい。金があれば、警察機構すら買収できるのであれば、金のあるやつほど好き勝手をやる。当たり前だ。そこを粛正してでも、「貧雇農」のひとびとの鬱積を晴らしておかなければ、うらみのパワーは国を転覆しうるのだと。
いまの中国の土地政策を見てるとあやういものを感じる。
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もはや「中国の経済的脅威論」を信じる者はいないだろうが、その実は惨憺たるものである。例えば、世界第2位と報じられるGDPには、地方政府が農民から土地をタダ同然で没収し、それを不動産業者に売ることで生まれる金額が計上されている。まさに元手のいらないバブル資金によりGDPが算出されているのだ。いったん不動産価格が下がれば、中国のGDPはマイナス20%にもなりかねない。値上がりを前提として年収の100年分以上のマンションを買っているサラリーマンがバブル崩壊にさらされれば、それは中国経済の崩壊に直結する。
さきばしりすぎた。インドネシアの事例を見ていても、善政をしいた地域ではかりに戦って敗れたとしても残るものがある。地域を搾取し、圧迫した国や軍隊が負けたら、残るのは恨みだけ。
山西省の太源は、「貞観政要」の唐王朝のふるさと。昔から、善政がしかれた伝統があったのかもしれない。
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山西省だけは革命以来の名督軍と言わる閻錫山の善政に依って珍らしく治まって居ると言われて居るがそれでも土匪は横行している。
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