見た後しばらく涙が止まらなかった。
孤児だった男の子が、あこがれの先生と別れても、戦災をかいくぐりながら生き延び、再び出会う物語。12、3才からの数年が描かれているのだと思う。息子と重なる。西条八十の「お菓子と娘」が二人をつなぐ絆だった。
そして、この映画のロケ地であった石巻市が、試写会の行われた3月10日の翌日には震災を受けた。ロケ地の多くが破壊され、エキストラの方々のうちに連絡が取れない方がいらっしゃると聞いた。
各シーンが二重の意味で失われたものへのレクイエムだった。
ま、ちょっと反戦色が気にはなった。
反戦色が濃かったから中国で賞をもらったと見るのはうがった見方か。
2011年10月21日 - 第20回金鶏百花映画祭で外国映画部門の最優秀男優賞を受賞。
吉井一肇 - Wikipedia
しかし、このことはこの映画のすばらしさをいささかも減ずるものではない。出会いと別れが人生なのかと自問した。