HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

中小企業とべき乗分布

企業の規模と数の分布がべき乗則に従うということはよく知られた話ではある。そして、ネットワークが高度化すればするほど大企業への集中化が進んでいくということもよくいわれる。問題なのは、大企業からみれば下ばえ程度でしかない中小企業でも数が集まったときにはネットワークの中で必要な地位を占めているということだ。ヴェンチャーといった形で新しい技術の核をもった企業だけが注目されがちだが、マーケティングや経営のあり方、組織のあり方など新たな企業「種」を生むという意味だけでも、中小企業の存在価値はある。ここのところが生態系として企業ネットワークをとらえるときに非常に核心となるところではないだろうか?

そして、先日から興味をもっている「共有地の悲劇」と生態系における生物種の繁殖のパターンを示す「ロジスティック式」の関連が指し示すところでもあるやに思う。永遠に栄え続ける種はないのだ。