HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

Person of Interest Season 3

時間があると見る癖がついていて気がついたら、シーズン3が終わっていた。

hpo.hatenablog.com

ネタバレは極力避けたいが、顔認証や、ウェブカメラの技術、そしてAIが組み合わさった時に、どんな事態が起こるのかがよく伝わる。そして、究極そのAIの「管理者」がみんなの幸せを願っているのか、自分自身だけの利害を考えているのかが重要だと。個人の生存、幸せを実現しようとする「管理者」なのか、自分だけがよければ他人はどうでもいいと想うEvilな「管理者」なのかで、結果はこんなに違うということがよくわかる。

hpo.hatenablog.com

この意味でも、中国の顔認証技術はSeason 3に出てくるEvilな「管理者」の存在が思いおこされてならない。そもそも、このドラマの中でも、中国がからんでいたりする。恐ろしい。2018年現在でこのドラマに出てくる技術で実現されていないのは、ちょっと「強い」AIくらい。そこがまた・・・。言葉を失う。


■追記

結局、AIも活用する人間次第であると。まさに。

「方程式vs人間」という議論がないように「人工知能vs人間」という議論は原理的にない。あるのは「方程式を活用する人vs活用しない人」があるだけだ。

人工知能とは人間である | COMEMO

左足と左手の親指

やはり、身体を鍛えていない五十代のオヤジは、スイングの最中にさえ身体が安定させられていないのかもしれない。そう想ったのは、アプローチで両足をぴたりとつけてショットをした時。見事にまっすぐに球が出て行った。まてよと思い、アイアンや、フェアウェーウッドまで試してみた。飛距離こそ肩幅程度に足を開いた時に比べて落ちるが、球のコントロールは格段によくなった。たぶん、筋力が落ちているので脚のコントロールがおぼつかないのだろう。

そえから、スタンスする時に左足の内側、親指の内側辺りにボールを構えて、右足だけ少し開くようにした。いままでだと、左足、右足と少しずつ開いて、ボールが身体の中心より少し左側に構えていた。左足を動かさないようにしてからコントロールがよくなった。多少打ちづらい時は、左足を前後にだけ動かしてクローズ、オープンを打ち分けている。

ただし、ドライバーはやはり、肩幅がいいようだ。右足を動かさず、なおかつかなり狭いスタンスにしていたらボールが右に飛んでとまらなくなった。

それと、練習中なのは左手の親指の位置。これまでウィークグリップだと握る強さまで弱く、ストランググリップだと強く握るようにいつのまにかなっていた。これをウィークグリップでも、ストロンググリップでも弱く、できるだけ弱く握るようになって少しコントロールがよくなった。それでも、極端にストロングに握りボールが思いっきりフックで出て行く傾向が止まらなかった。これを親指の位置で半分くらいストロングとか練習していて、極端なフックが出にくくなった。

まあ、とにもかくにも最後は自分で考えて、自分の身体と心をどうコントロールするかがゴルフだなと。

血の濃さ、縁の濃さと殺人: RED FAMILY (ネタバレあり)

この映画には、随所に感涙しそうになるシーンがある。

hpo.hatenablog.com

例えば、永らく韓国に潜入している「野ウサギ」、恐らく将校と、「おばちゃん」とのやりとり。「あんたが私の乳をすった。私のお腹にはあんたの子がいる。私を殺すならこの子を殺しな!あんたの子を殺せるの?」と迫るシーンがある。北朝鮮の威信をかけてスパイのネットワークの全貌を熟知し、いく人の家族を冷血に殺してきたかしれない「野ウサギ」にも女の腹の上でけだもののように果てた結果できた子供は殺せなかった。

あるいは、ツツジ班として家族を装って暮らすスパイ四人が、日々触れる隣の家族。家事もせずサラ金から金を借りて大して着もしない服を買う妻、うだつのあがらなそうな夫、気弱で内弁慶な息子、隣家の男やもめに気を寄せる姑。喧嘩ばかりの隣家に始めは呆れるが、次第に「こういうふつうの暮らし、喧嘩しながらも家族がひとつ屋根の下暮らすことこそが幸せなのだ」と目覚めていく。そもそも、四人ともそれぞれ北朝鮮に残してきた自分の家族のことを思わぬ日はない。家族のために潜入スパイという危険もあり、やりたくもない殺人を重ねざるを得ない。

ここまで読んだ方ならラストをご存知だろうから書かないが、信条を共にしない敵、全くの他人なら殺せても、自分の血縁者、自分と縁の深い者は殺せない。まして、自分達が知らなかったささやかな幸せを教えてくれた友人達は殺せない。西欧の倫理ではない、情の文化である朝鮮人、日本人ならではの結末ではないだろうか?

ここまで書いて、米国の大学で韓国人の友人たちとの交流を思い出した。私は、米国の合理的論理的帰着の人間関係、あるいは中国人のさらっとした友情に居心地の良さを感じていた。しかし、多くの日本人、韓国人はいつも「わかってくれよ」という目を交わし合ってるいるように思えた。自分の感情、自分の弱さを場合によっては酒にまかせて告白することが人と人とのつながりであるように訴える目だった。「RED FAMILY」にもなにか繋がるものがある。

Spotifyの定額を申し込んだ

ようやく決断がついて、Spotifyの定額サービスを申し込んだ。

www.spotify.com

色々試して見たが、ボイスサービス、モバイル環境で使うにはやはりSpotify無双っぽい。

hpo.hatenablog.com

とにかくなにかと連動する。Google Homeで、音楽聴きながら、なんとはなしにTwitterで流れてきたプレイリスト選択したら、Homeから流れてきた。マジでユビキタスというか、Person in Interestというか、どこにいても居場所が知られてるみたい。新しい世代の音楽サービスであることは間違いないと思う。


■追記

さっき、車載のAmazon TV StickのアカウントとiPhoneで登録したPremiumアカウントに入れ替えた。これで、完璧に車でもSpotifyが使える。車のHDMI端子からSpotifyで音楽を再生、画面ではカーナビにしておいて、iPhoneで歌詞表示に成功。例によって、すべて道交法に違反しないでやった。

ちなみに、アカウント入れ替えの途中、アカウントにパスワード変更が必要になった。で、なぜかFacebookから警告が来た。

とても、親切に対応いただき、心から感謝。疑問も氷解。

決裁文書とE-Discovery

「おい、この決裁書、土地の地番が違っているぞ。」

突然、上司に指摘された。

「早いところ、修正して、差し替えておけ」

こんなやりとりを何度経験したかわからない。

20数年前、当時努めていた会社で、四半期に一回くらいは自分のミスで決裁文書の差し替えをした。そもそも、その会社の当時の決裁書はひもで綴られいて、社長の決裁をもらっていても誰でも中身を差し替えようと想えば、差し替えられる体裁となっていた。決裁書の書き換え、差し替えが刑法の対象となるなら、私はかなりの回数逮捕されていたはずだ。

NHKにいま話題の森友学園をめぐる決裁文書の写真が出ていた。

NHK 180309

森友学園 問題の決裁文書とは(時系列で) | NHKニュース

うっすらと紐で綴られていた跡がみえる。


NHK 180309

NHKは決裁書を公文書だと断言している。

今回、問題になっている財務省の決裁文書は近畿財務局が森友学園に対して大阪・豊中市の国有地を貸し付けるにあたって平成27年4月に作成した「貸付決議書」と、その後、売却するにあたって平成28年6月に作成した「売払決議書」で、それぞれ10年と30年の保存期間が指定された公文書です。

規定を調べてみた。

公文書等とは
 「公文書等」とは、(1)行政文書、(2)法人文書、(3)特定歴史公文書等をいいます(公文書管理法第2条第8項)。

◆ 行政文書
行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているもの(公文書管理法第2条第4項)

総務省|公文書管理

公文書管理法の条文で、行政文書について下記のように規定されている。

第四条 行政機関の職員は、第一条の目的の達成に資するため、当該行政機関における経緯も含めた意思決定に至る過程並びに当該行政機関の事務及び事業の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるよう、処理に係る事案が軽微なものである場合を除き、次に掲げる事項その他の事項について、文書を作成しなければならない。
一 法令の制定又は改廃及びその経緯
二 前号に定めるもののほか、閣議、関係行政機関の長で構成される会議又は省議(これらに準ずるものを含む。)の決定又は了解及びその経緯
三 複数の行政機関による申合せ又は他の行政機関若しくは地方公共団体に対して示す基準の設定及びその経緯
四 個人又は法人の権利義務の得喪及びその経緯
五 職員の人事に関する事項

e-Gov法令検索

土地を売るなり、貸すなりする決裁書が、公文書管理法に指定される公文書であるとは私には思えない。百歩譲って、公文書であったとしても、ひもで綴られ、差し替えが自由にできる形式にしてあること自体が訂正等があれば、差し替えることは普通に行われていることを示している。

とはいうものの、行政の仕事のトレーサビリティは担保されるべきなので、これを機に行政機関はすべてクラウド文書管理、Google社のG Suiteに切り替えるというのはどうだろうか?作成されたすべの文書の、すべての訂正が記録され、すべての版をいつでも確認することができる。

hpo.hatenablog.com

G Suiteでは、e-discovery機能も提供されている。

電子(的)情報開示(でんし(てき)じょうほうかいじ)、電子(的)証拠開示(でんし(てき)しょうこかいじ)、あるいはeディスカバリ(ー)(Electronic discovery、e-discovery)は、民事訴訟における証拠開示(discovery)であって、電子的に保存されている情報に関するものを指す。ここで電子的に保存されているとは、情報が電子的な媒体(磁気ディスク、光ディスクなど)に記録されているという意味である。

電子情報開示 - Wikipedia

契約はメールで送信しあうだけでも、有効なのだと弁護士が言っていた。同様にして、電子的に決裁書が作成され、承認されていればすべてのプロセスを明示でき、こんなに国会が空転することもなかっただろう。民間ではわりと当たり前になりつつあるので、ましては優秀な方があつまる行政機関においてできないわけはないだろう。


■追記

公文書かどうか、偽造があったとか深刻な事態ですらなく、単なる朝日新聞誤報にすぎないようだ。情けない・・・。


■追記 その2

追記をした後、衝撃的なニュースが入ってきた。

kabumatome.doorblog.jp

本エントリーの「追記」については自分の不明を恥じるほかない。

はてなブックマークで、コメントをid:vanbraamさん、id:coperさんからいただいた。自分の思考を説明すべきだと想う。

基本的に、法律の条文とは総則的なものから始まって、次第に具体化していく書き方になっていると理解している。また、特殊法の法が一般法より優先して適用されると理解する。この原則に則って公文書偽造かどうか判断するにあたって、まずあたるべき公文書管理法第2条第4項。

第二条(中略)
4.この法律において「行政文書」とは、行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書(図画及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)を含む。

e-Gov法令検索

第二条は、上に引いた公文書法第4条で限定されると私は考えた。同様に刑法第155条も限定を受けると考える。

第155条
1.行使の目的で、公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造した者は、1年以上10年以下の懲役に処する。

刑法第155条 - Wikibooks

同じく「公務員の作成すべき文書」とは、公文書法4条に限定されるべきであると。土地の売買に関わる決裁書はあくまで内部資料であり公文書法に定める行政文書にはあたらないと思考する。

今回の告発も、公文書ではなく、公用文書とされている。

学校法人「森友学園」への国有地売却を巡り、大阪地検特捜部は公用文書毀棄(きき)などの容疑で佐川宣寿・前財務省理財局長に対する告発を受理している。

森友問題:佐川氏を聴取へ 大阪地検特捜部 - 毎日新聞

公用文書等毀棄罪(刑法第258条)
公務所の用に供する文書又は電磁的記録を毀棄した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。

文書等毀棄罪 - Wikipedia

発注力

ものすごく共感した。

人間の給与計算部門をまるごとクビにして入れ替えたIBMのシステムが820億円の損失を生み出す - GIGAZINE

これに当てはまるかはわからないけど、皆さん要件定義を軽視しすぎ。技術は外注するにしても、どんなものでも「発注力」が全てってことわかった方がいい。

2018/03/05 10:11
b.hatena.ne.jp

元記事はこれ。

gigazine.net

システム開発に深く関わっていた時期がある。まさに人事担当者だったのが、部門コンピューティングしてた。

司が凝り性な方で、4thDimensionというFileMakerのいとこくらいにあたるRDBMSで人事データベースをMac上でつくった。仕様づくりから始まり、実際のコーディングも半分くらいはやった。仕事をしていて、自分があたかも仮想環境の中に入り込んでプログラムをしているような感覚を味わった。とにかく、部門コンピューティングをしていて、全く違和感もなく、じつに楽しい思い出だ。

17年ぶりのMac - HPO機密日誌

自分で言うのもなんだが、発注者である自分自身が作っているのだから、使いやすいシステムができるのが当たり前。おかげさまで、この変化の激しい環境でも、Windowsに移植までされて十数年この会社ではこのシステムが使い続けれた。逆に、担当者を首にしてシステム化するのはあまりに抽象論であり、現実を知らない。IBMは当然そういう提案をしたのだが、なにごとも段階的にすすめる必要があるし、現場の知恵、暗黙知をシステムに活用すべきだったのだろう。

現在の私の仕事である建築、発注力ってのは確かにあると強く感じる。ここのところ、自分自身、自分の会社が使う建物を建築する機会が何度かあった。自分でいうのもなんだが、これまで部門コンピューティングと一緒でとても使いやすく、建物の目的にあった建築ができたと思っている。そこまで自分と会社を信じて任せてくれたお施主様に心から感謝するほかない。なんというか、部門コンピューティングならぬ、部門アーキテクチュアリング、部門コンストラクティングということろか。

もうちょっとだけ書いてしまえば、建築のすべてのプロジェクトでプロフェッショナルとして自分に出来得る限りの提案、アドバイス、知識技能の提供をしているつもりだが、出来上がってみると毎回みごとなまでにクライアントの個性が建物に現れている。これは、個人でも、法人でも同じだと思う。まさに発注力だと。

誰か、発注力という本を書いて欲しいものだ。

Red Family

韓国の普通の家族が全員北朝鮮からの工作員で実は赤の他人という設定。こういう映画が作られるということは、家族ぐるみ北朝鮮スパイ、脱北情報提供者もスパイ、隣のおじさんもスパイという状況が韓国において普通に受け入れられているということか?

レッド・ファミリー - Wikipedia

Red Family (붉은 가족) - Trailer - korean drama, 2013 (Kim Ki-Duk Film) [eng subbed] - YouTube

莫大な数の韓国人が拉致されて、入れ替わっているという事態にリアリティを感じた。

hpo.hatenablog.com

よくできた映画だと思った。北朝鮮側にも、韓国側にも与することなく、国家と自分、家族と自分、ささいな日常の大切さなどを切実にかんじさせてくる。