すくなくとも法人が関係するほぼすべての税法がコンパクトにまとめられている。読んでみて気づいたのは、所得拡大促進税制だけでなく、設備投資の割増償却など、企業が「お金を使う」環境はアベノミクス下で結構地味に進められているという事実だった。
- 作者: 税務研究会
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たとえば、この辺。
この制度は、中小企業者などが平成10年6月1日から平成29年3月31日までの期間(以下「指定期間」といいます。)内に新品の機械及び装置などを取得し又は製作して国内にある製造業、建設業などの指定事業の用に供した場合に、その指定事業の用に供した日を含む事業年度において、特別償却又は税額控除を認めるものです。
No.5433 中小企業等投資促進税制(中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却又は税額控除)|法人税|国税庁
「生産性向上設備投資促進税制」に至っては、企業の建物まで割増償却が認められている。投資促進税制で買い換え等の圧縮記帳以外では、建築物の割増償却というのは初めて見た気がする。
適用対象資産
No.5455 生産性向上設備投資促進税制(生産性向上設備等を取得した場合の特別償却又は税額控除)|国税庁
機械及び装置
工具
器具及び備品
建物
建物附属設備
構築物
ソフトウエア
こういう地味な税制が実は企業の投資、所得の拡大を下支えするように思う。財務省の圧力に負けずにこういう税制はもっともっと宣伝して欲しい。