HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

米中南北問題がこれくらいで済んでいるのは地球が小さくなったからでは?

米中の泥沼のような貿易戦争、花火のようにミサイルを打ち上げる北朝鮮、1度約束したくらいでは約束にならない韓国など、自分の意思以外のところで木の葉のようにゆれうごく日本。それでも、これだけ東西南北の「ヘイト」合戦でもなんとか踏みこたえているのは、国民と国民の距離が縮んだからではないだろう?

kabumatome.doorblog.jp

更に加えて香港の情勢など、リアルタイムに入ってくるから、まだ落ち着いて見ていられるのものの、本来だったらイギリス、米国が自国民救出に軍隊の出動を要請していてもおかしくないくらいの国家と国民の対立ぶりだ。

米国、中国、北朝鮮、韓国のいずれもが自国ファースト、自国内の政治の延長線で外交方針、対立激化を打ち出している。本来、もっともっと国と国、国民と国民との対立の溝が深まっていても、おかしくはないのだが、それはいまのネット時代。そして、人と人との行き来も史上最高速になっている。お互いにカウンターパートナーの国の事情をモニタリングできているので、決定的な不信、戦争の引き金となるのを回避できている。これが第二次大戦以前のモールス符号の通信や、ごく少数しか海外交流ができなかった時代なら、自国ファーストの国家元首ばかりではもう戦争になっていてもおかしくない。

しかしまた、情報のコネクションが密であるだけに、ブラックスワン的なカタストロフィに一気に向かわないかリスクは背負っている。ブラックスワンを提言したナシーム・タレブ自身が自分の故郷のあっけない崩壊について書いている箇所は常に私の念頭から消えない。千年の平和を誇った都が本の数ヶ月で多数の難民を産むほどの崩壊状態になってしまったのだと。

タレブの経験した平和だったレバノンが内戦状態になってしまった顛末と、自身の癌を克服した経験ががあり、彼に深い洞察を与えているよう

ブラックスワンと安冨先生の二つの創発 - HPO機密日誌

ja.wikipedia.org

強いて言えば、ヒットラーがラジオや、映画など、当時最新のマスコミをプロパガンダに使ったことは記憶にとどめおくべきだと。タレブのレバノンのように国と国民との間の信頼がなくなれば、あっというまに国など転覆してしまうのだから。

国際情勢など私は全くの門外漢だが、現在の情報社会の功罪を感じざるを得ない。