タレブが「エージェンシー問題」、CEOや、官僚達と株主、納税者達との情報と責任の非対称性について繰り返し書いている。
- 作者: ナシーム・ニコラス・タレブ,望月衛,千葉敏生
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2017/06/22
- メディア: 単行本
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私の周りには比較的中小企業の方が多く、ちょっとピンとこない。お役所の方々ですら、市外の職員が増えているとは言え、居酒屋でばったり会ったり、会合で意見を交わしたりと割と身近。
しかし、世界を見渡せば、プロ経営者と呼ばれる方々が本当に会社の成長、改革に資する行動をしているか、それとも、自分の株オプションのことばかり気にしているのか、はなはだ心もとない。
タレブが繰り返し、自分の故郷、レバノン、あるいは親族へのレスペクトを顕にしているように、本来人間は自分の目の届く範囲、自分と身近かな人たちとの間で暮らし、仕事をすべきなのだと私は思っている。小国寡民が理想であっても、現在のようにネットでつながる世界では自分自身の世界の「際(きわ)」を明確にしておくことはなかなか難しい。