HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

鬱の増加

時代が移るにつれて、いろいろと直面せざるを得ない問題は数々発生する。そうした中で最近よくあるのがメンタルヘルスの問題で仕事を継続できなくなるケースだ。突然、会社に来れなくなる人が確かに存在すする。そして、その数は増え続けている。どうしても、単に鬱の診断が多くなっただけで、それに便乗するケースが多いのではないかと疑いたくなってしまう自分がいる。

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確かに背景に経済的問題があるのだろう。日本の失われた数十年はあまりに罪深い。

GDPデフレータでみたインフレ率がプラスなら自殺率は相対的に低く、マイナスなら自殺率が急増する。

そして、抗うつ薬のキャンペーンが急増の背景にあると。大学の頃に教わったことは、人間の気分や情緒の問題はたぶんに薬学的問題であると。比較心理学のマウスの研究などでもこれは検証されている。

うつ病は「心の風邪」だとするキャッチコピーが広まった。だれでもかかる可能性があり、薬で治療できるという意味だ。

当然ながら、日本でうつ病を含む気分障害と診断される患者の数はたった4年間で倍増。抗うつ剤の市場は06年までのわずか8年間で6倍の規模に急成長した。

いかに日本はうつ病を信じるようになったか - BBCニュース

周囲の理解がないという意見が多く見受けられる。個人的に想うのは、鬱は多くの場合双極性。周囲が理解しようとしても、時にそれを飛ばして本人が走り始めてしまう。「個人的感想」以外のなにものでもないのだが、症状に応じた働き方、活動の仕方を本人の自覚において周囲が環境を整えるしかないのだろうと想う。一度、かなり長期間にわたり「理解」を示したつもりだが、一向に本人のためにならなかった。

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今後のことも考えると、いまいちど鬱を発症した方々とのつきあい方をどこかで学び直したほうがよいのかもしれない。

ちなみに、米国でも現在の日本と同様に鬱として「受診」する人が増えているという。同じ構図のようだ。

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