ちょうどブログを始めた頃、公的年金の議論が盛んだった。当時、年金会計に150兆円程度のお金があり、支出は50兆だかでこりゃ当分大丈夫じゃないという印象を持っていた。しかし、ドラッカーのいうとおり人口動態というものは変わらない。来るべき時が来た。
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社会保障給付費が40兆円→120兆円になったからではないでしょうか?? RT @urnaimir @nao9984 消費税がさあ、社会保障に使われてたら、何でこんなに悪くなってるの pic.twitter.com/TUsvVTrWrQ pic.twitter.com/YvupByKLx6
— 3pF (@3pF) 2016年4月3日
国民医療費の給付が2倍になってるからじゃないでしょうか。
— 3pF (@3pF) 2016年4月6日
1988年→2015年
19兆円→39兆円
RT @value_investors 保険って、「少ない掛け金」を払って、事故や病気になったらみんなに助けてもらう制度なのに pic.twitter.com/0kzOkj2AzX
年金議論がブログ界隈で盛んだった04年から05年当時べき乗則にはまっていた。当時のウェブ界隈全体のリンク構造のように拡大し、リンクの張り替えが頻繁に行われるネットワークでは、被リンク数、いわば戦闘力がべき分布していくということを学んだ。そして、縮小しゆく母集団の中でこそWinner takes all、ネットワーク中の強者がますます強くなることも予想できた。べき分布からランチェスター法則が導き出せる。というか、ランチェスターの法則とは元々戦闘機同士の戦闘を元に作られているので、当たり前と言えば当たり前なのだが。戦闘を繰り返せば、繰り返すほど最強のエース(撃墜王)が出てくる。
この先の発想として、当然社会ネットワークの中ではある程度社会経験を積んだものほど「強く」なっていくことが分かる。高齢者がすべて強いということではないが、いわば社会ネットワークの「エース」は高齢者の中から出てくる。特に縮小していく社会の中ではこの「エース」のWinner takes allぶりを打ち破ることは難しくなっていく。結果、社会の中で生き延びる場所を高齢者が独占してしまうことになる。しかし、高齢者とはもう子供を産み育てることができない。したがって、長寿社会であればあるほど消滅の可能性が高くなるという一見パラドキシカルな結論にたどり着く。
この状況を打ち破るには、「エース」がまだ子孫を埋める世代の中から産み出されるしかない。子供を産める世代の資産をはぎとってでも、多産系のDNAを持つ社会的強者が多数派を締めるようないわば革命が必要となる。たぶん、英国では実際にこれに近い革命は起こった。そして、力のない低所得階層は死滅したらしい。恐ろしい。
自他共に認める保守主義者者である私はここで倫理的な矛盾につきあたり、思考と行動を停止せざるを得なかった。しかし、この知見を得てから10年が過ぎ、実際に自分で世代交代を経験してみて、子供を産み育てる力のある若い世代が常に革命を繰り返すしか活力ある社内は築けないと確信するに至った。人口動態のシミュレーションもしてみたが、やはり、高齢者世代を「捕食動物」とみなすことの合理性を感じざるえなかった。
若い世代の方はこの事実を知って行動して欲しい。私などの世代はもう「捕食動物」への変態を間近に迎えている。きっと手強い「エース」になってしまうに違いな自分を感じる。