リベラルとは、自分も人も奴隷にしないという思想だと私は想う。前にも書いたことだが。
リベラル・アーツの逆を考えれば、人が奴隷になってしまう状態が分かる。
- 暮らしていけないほど収入が低い。家族を養えないほどの貧困にある。
- より高いサラリーをもらうだけの職業訓練、技術がない。
- リーダーシップを発揮する意欲がない。言われるがままに働くことしかできない。
- より高い技術、より高いリーダーシップを身につける学習意欲がない。
- 自分の人生を貫く思想信条がない。
- 自分と家族を守るために働く、闘う意欲がない。よって、政治にも関心がない。
こう考えると、確かに日本の憲法には、奴隷状態にならないことを担保する権利がならんでいる。
確かに、この角度から考えると、社会保障が最低限は必要であることがわかる。しかし、あえてもうひとつ奴隷状態を定義すれば、「家族、他人、社会に依存し、自ら働こうとしない」ということになる。リベラルであることは、人を奴隷状態に陥らせないために必要な考えであるが、過剰に保護することは逆に人を奴隷状態に陥らせ、そこから抜け出れなくする。
自由人とは、文字通り自分が自分の主人である人間だと。東洋流に言ってしまえば、中庸の実践が身についた君子ということか。
奴隷にならないための技芸 - HPO機密日誌