HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

There ain't no such thing as a free lunch!

米国にいた時代のお仲間と会った。みなさん、それぞれのお立場で活躍されていてなにより。思い出話しはもとより、みんな今どんな仕事をしているか、家族がどんなかで話しに花が咲いた。その中で、米国ではランチが20ドルが当たり前という話しを聞いた。米国を代表するような大都市や、ヨーロッパの中心的役割を果たしている都市でだ。いずれも世界中を飛び回っている方々。世界の主要都市に比べて、「日本は食費が安い!とにかく安い!」と感嘆していた。それから、「この前日本で人間ドックにかかったけど、あれだけの検査を半日で終わらせて、高級ホテルのシェフのランチが食べられるなんて驚異的!米国で同じことをしようとしたら、1週間かかって、金額も3倍、4倍かかる」と。なんでも人間ドックにかかろうと想うと、日本以外ではX線ならこころ、MRIならここ、胃カメラならここと、何カ所も病院をまわらないとならないらしい。「でも、公共交通機関は高い」と。

20年前の記憶だが、「世の中にフリーランチなんてすばらしいものはない」という冗句を教室で聞いた。米国は夜のご接待はパーティ以外はあまりない。ビジネスランチで一人30ドルだかまでが当時経費扱いで、適法とされるとあったと記憶している。当時、テレビのCMでファミレスでは「2ドル99!2ドル99で、朝ご飯が食べれるよ!」みたいなのをやってた。日本と比べると普通に暮らしている分には圧倒的に米国の方がやすかった。それが、いまではランチで「ちょっとサンドイッチにポテトと飲み物を加えると20ドル札じゃ足りないほど」なのだそうだ。

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なんか生活のコスト感覚が違うなと感じた。他にも、生活全般にかかる費用が日本が飛び抜けて安くなってしまったのだと感じる話しがたくさんあった。確かに、大卒の給与も20年前と比べてあがっている。当時、大卒でも3万ドルはなかなかいかなかった。MBA出て3万ドルの仕事にありつけたら結構いい方。当時の学生の半分強はパートタイム。昼間働き、夜ビジネススクールに通っていた。学歴を上げる以外、年収をあげる方法がないのだ。だから、米国人サラリーマンはみなアカデミックのローンをみな莫大に抱えていた。いまは、軽く4万ドルを超える。高い学生だと、学卒(Undergraduate)で8万ドルにも達するらしい。

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どうも、東京は世界標準からみれば格安都市らしい。20年間不況、デフレが続いた国と順調に成長、健全なインフレを経過した国々ではこうも違うのかと。生活コストと年収ベースでは日本は完全において行かれている。