HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

民法改正と瑕疵

民法が改正されるという。その中で、瑕疵担保が廃止され、契約の不履行責任、時効で一本化されると。

 民法改正案では、住宅の欠陥責任にも「時効」の考え方が導入され、「瑕疵」という言葉が消える。過失がなくても責任を負う現在の「瑕疵担保責任」は「債務不履行責任」となり、故意・過失がなければ住宅会社・工務店は欠陥責任を問われなくなる。

日経ホームビルダー15年10月号-1

日経ホームビルダー15年10月号-2

欠陥トラブルが「時効」で変わる!?|日経BP社 ケンプラッツ

どうもこのインパクトがまだ私にはわからない。基本的には、設計図書と建築基準法及び関連補記、善良なる管理者としての義務を果たしていればよいということになるのか?

民法の改正なので、当然既存不適格、法の不遡及の適用の外ということになる。

何人も、実行の時に適法であった行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問われない。また、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問われない。

日本国憲法第39条 - Wikipedia

これまでなんとはなしに建設会社にとって過去の建築作品、施工案件は財産だと想われてきた。これからは、少なくとも過去10年、場合によっては過去20年の施工高の一定割合は負債扱いとなる。税法上も、施工高の一定額を将来のリスクへの引き当てが認められるべきであろう。

今回、杭をめぐる騒動にも関わってくるのだとは思う。遵法精神、建築への愛が本当に大切だ。

 なぜ不正が起こるのか。笑われるかもしれないが、「愛」がないのだと思う。自分たちがつくる建築への愛、一緒に仕事をする仲間たちへの愛、そして引き渡した後に住む人や利用する人への愛。嫌々やらされ仕事をこなすばかりでは、愛のない建築だらけになってしまう。

「姉歯」から10年、杭偽装を生み出す構図をなくせ|日経BP社 ケンプラッツ

ケンプラッツさんからの引用ばかりですみません。