読んだ。
ぶくました。
「休むと死んでしまうような気がしてしまうのだ。」 社長を長く続けられるかは、いかにストレスとつきあうか、ワーカホリックという病とつきあうか。ここのところ、意図的に仕事の量は減らしてる。
はてなブックマーク - 社長10年生になって思ったこと - UEI shi3zの日記
気がつくと、私も社長になって8年。今月で9年目突入。ま、創業社長ではないからお気楽極楽な社長生活をさせてもらっている。それでも、この方のおっしゃることはわかる。
お気楽極楽社長生活とはいえ、案外後継者と目されていた方が会社から逃げ出すケースを見かける。重圧に耐えきれなくなるのだろう。中小企業の後継者の矛盾について以前書いた。これほど矛盾した存在はない。
[中小企業の後継者のパラドックス]
- 職業選択の自由
- 優秀なやつは大企業に入り出世する
- 野心のあるやつはベンチャー企業を創設する
- 平凡なら普通にサラリーマンになる
したがって、中小企業の後継者になる人間は、優秀でなく、野心がなく、変わったやつ。
守勢に必要なもの - HPO:機密日誌
仮に志しをもって後継者になろうとしても、創業者と対立するケースが結構あるらしい。私は親子であったし、思想的に同じなので禅譲がわりとうまくいった。と、思う。
組織の創業者は、自分が働き安いように組織をデザインする。「蟹は甲羅に似せて穴を掘る」とはよくいったものだ。分相応という意味なのだろうが、創業者は基本わがままだ。
創業者の後継者は自分の「甲羅」と、組織の形という「穴」との形の差に悩む。結局、自分で穴は掘り直すしかない。あとは、堀直すだけの力量を持っているか、それだけの時間的な余裕があるかどうかだ。
蟹は甲羅に似せて穴を掘る - HPO:機密日誌
お気楽極楽後継者社長でも避けられない、会社という組織を背負う圧力を緩和するのは、ひたすら働くしかない。ありとあらゆるリスクと戦略を考え、お客様と徹底的につきあい、時間があれば勉強し、社員を少しでも幸せにする行動をする。プライベートと仕事の境などない、全くない。小さな組織でも、やることはいくらでもあるから働く気になれば休みなく働ける。働きたくなくとも呼び出されることさえある。24時間365日お客様をお迎えする仕事もしているので、ハードな一日を終えて夜着に着替えてから「大変です!社長お願いですから来てください!」と電話がなることもある。さすがに、最近はほとんどなくなったが。
ひたすら働くことの代償行為も生じる。前にも書いたが忙しすぎて一時期のプライベートの記憶がない。友達からの手紙の返事を3年も書けなかった。シャツを買いに行くにも、決めてから一ヶ月くらいかかる。ワーカホリックなのだろう。
仕事、組織の上では、ひとつの区切りを経験した。せめて、決めてから一週間以内にシャツを買えるくらいにはプライベートの時間を確保しておかないと、独り身のまま年をとったときに生きていけなくなりそうなので、すこし仕事の量を減らしている。お客様や、社長仲間とのお付き合いも含めてね。こう書けるのも、一緒に働いてくれている社員のおかげ。暑くとも、寒くとも、厳しくとも、時間があっても、まじめに働いている。心から感謝。
一歩間違えば、精神科という状態でも生き延びてこれたのは坐禅のお陰。坐りこめばすべてが消える。不安とストレスと緊張が、そのままそこにあっても、一歩を踏み出せる。
ちょっとメモ書きのつもりが長くなった。例によって、文責は私個人。私の所属する組織や、団体などとは全く関知しないのでそのつもりで。