HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

恐竜の恥骨

茨城自然博物館に行ってきた。恐竜の後足の付き方が気になって仕方がなかった。

接写してみよう。

この写真で分かるように、後足の大腿骨が接続している骨盤が左右でつながっていない。背骨ともつながっていない。これはびっくり。写真だと小さくてわからなだろうが、前足も背骨と接続していない。てことは、筋肉ですべてを固めていたことになる。すごい!

念のため、二足歩行の恐竜も見てみた。これは前から見たところ。

同じ恐竜の骨盤付近を後ろから見たところ。

やっぱり、つながっていない模様。

しかし、恐竜の恥骨って大きい!恥ずかしいくらいに大きい!*1

よく分からないのだけど、骨盤を構成する骨がこれだけ大きいのは、足を動かすための筋肉が多量に必要だったからではなかろうか?

お、帰ってきてからぐぐってみると想像は正しいらしい。

恐竜の原始的な骨盤を見てみると、腸骨・恥骨・坐骨は独立した骨です。これらの突き出た骨には腹筋群や背筋群、脚や尾を動かす筋肉などが付着して、骨盤がダイナミックな動きを中継していたことが想像できます。進化の過程でこれらの骨が癒合することにより、骨盤の安定性が増し、代わりに可動性は減少していったと考えられます。


しっぽの区別化 - からだの内なる統合を求めて…

ちなみに、この恥骨が背骨と直角か、平行かで、竜盤目と鳥盤目に分類されるらしい。どちらの目でもトカゲなどの他のは虫類とは違い、足が背骨の下についている。運動性は格段によかったはず。後ろ足と前足で骨や、筋肉の付き方が違うのは、すべての恐竜の先祖は一度は二足歩行の形態であったから。小学校ではまった恐竜の知識がいまごろ復活するとは!

恐竜ブログ: 骨盤でグループ分け

せっかくなので、ほ乳類の骨盤の形も調べてきた。まずはマンモスの類。

それから、ゴリラ。

いずれもしっかりつながって、骨盤を形成しているのがわかる。

びっくりしたのは海獣の類は骨盤が退化してしまっていること。

当たり前だが、必要な動き、筋肉によって骨の付き方が変わる。そして、大きさにより骨の構造も大きく変わるのだと言うこと。勉強になった。

*1:もしかして、恐竜のペニスの化石だと思った人いる?