現韓国大統領、李 明博氏が日本名、月山 明博(つきやま あきひろ)であったことをを知った。
そういえば、昔もそういう大統領がいたという話しの本を買っておいたと思い、ざっと流し読みしてみた。岸真介と朴正煕を満州帝国時代から俯瞰している。
- 作者: 姜尚中,玄武岩
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/05/28
- メディア: 単行本
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おなじみ姜尚中さんらが書いている。ま、書いてある内容はふくらましてはあるが、朴正煕についてWikipediaに書いてあることをあまり出ていない。視点として、満州国で陸軍軍官学校を出て、留学生として陸軍士官学校に学んだことが、後の開発独裁の基礎であったということを強調しているにすぎない。
いまの日韓の関係で学ぶべきことはあるかもしれない。大統領在任中に何度も危機を経験している。その度に、日本からの援助を梃子に危機を脱しているように私には思えた。政治的なキャリアの最初の業績も、大統領就任以前の訪日による国交正常化にともなう莫大な資金提供の約束に始まる。韓国では、失業率が高まったり、政情が不安定になると、大統領の交代にとどまらずクーデターや、革命、あるいは暗殺にまでつながっていることを忘れてはならない。
つまり、自分も一事は日本人であったという体験は、自分の危機において日本からの救いの手がさしのべられるかもしれないという期待を形成しても不思議ではないということだ。
現大統領の言動もあまりにナショナリスティックに響くが、実は日本の救いの手を求めるSOSなのかもしれないと、本書を読んで考えた。
■追記
似た趣旨かな?