自分にできることをすることが最大の復興だと信じるので、できるだけ予定した通り仕事をして、人と会って食事をして、普通に家族とすごすように心がけている。自粛モードに浸っても、経済は進展しない。震災復興特需を勘案しても、日本の経済は相当に厳しい局面を今年は迎えるのだろうから、そういう中でどのように行動していくべきか、意思決定していくか。
そんなことを考えながら、竹中平蔵さんの「経済古典は役に立つ」を読み始めた。

- 作者: 竹中平蔵
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2010/11/17
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ケインズは「今の社会の問題を解決する」という目的で多くの本を書いたのである。そしてこれはアダム・スミスはじめ経済古典と言われる名著を書いた多くの人々に共通の問題意識だった。
古典もそのときそのとき、世界が終わってしまうのではないというほどの危機意識から書かれた。米国の独立前後のアダム・スミスしかり。貧困問題、労働争議や革命が非常に大きな問題であった時代のマルクスしかり。だとすれば、一般庶民である私たちにできるのは、世の指導者がどのような政策をとるべきであるかの問題意識と、どのような政策が選択されるのかという庶民的な知恵を発揮して、いかに地元の経済に貢献できる経営を実現するかという問題意識で経済学をとらえるべきだと。実学としての経済学を学ぶべきだ。
今日もたまたま子どもの用事であるチェーンストアさんの本店に寄らせていただいた。そこの社長さんの車がないことを確認しておじゃましたつもりだったのだが、お店の方が気を使ってくださって、社長さんに来意を報告していただき、社長室にお招きいただく光栄に浴した。実際の経営にあたっている社長さんのお話を聞けたのは、子どもたちにとって刺激になったのではないだろうか。深く深く感謝したい。
ちょっと手前に引き寄せすぎかもしれないが、自分にとっての実学の経済学とは、ものを買うなら知り合いのところで買えとか、請求より支払いに気を使えといったごく日常の心得えだ。古い町にいるのでソーシャルキャピタルがごく普通に感じられることが、経済のまわり方が肌身で感じられる理由かもしれない。