「スパイ・ゾルゲ」を見ている。
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2003/11/21
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 21回
- この商品を含むブログ (44件) を見る
まぁ、映画が長すぎて2時間もたつのにまだ終わる気配がないとか、ドイツ語やロシア語であるべき会話が英語であったりすることは置こう。
改めて、なぜ日本が北進しなかったのかも、置こう。ナショジオでこの前みたばかりだけど。
一方、イギリス本土への激しい爆撃にもかかわらず、ヒトラーはイギリスを打ち破ることができず、同盟を組んだはずのソビエトを攻めることに
#1 ・・ #5 | 黙示録:カラーで見る第二次世界大戦|番組紹介|ナショナル ジオグラフィックチャンネル
尾崎の手記を監督がよく読んでいるのはわかるけど、いくらなんでも尾崎と妻の関係を美化しすぎだ。
現代日本に生きる私に理解できないのは、尾崎は、なぜ大した根拠も、理想像もないのに、共産主義に傾倒し、国を裏切ることができたのかだ。私には目先のこともろくすっぽ考えられない知性しかないが、共産主義が人を幸せにし、社会を豊かにするとは全く思えない。
いま話題の北朝鮮の後継者の問題にしろ、スターリンの暴虐にしろ、「労働者の天国」であるべき共産主義の国家で独裁者が不可欠で、強制労働が行われてきたのか?なぜしまいには崩壊してしまうのか?「スパイゾルゲ」を遺作として残した篠田正浩のように、なぜいまだに心情的に共産主義にシンパシーを持ち続ける人物がいるのか、私には理解できない。
シーザーがなぜ共和制から帝政に移行させざるを得なかったかをよく味わうべき。
武満徹:しかし何故共産主義には独裁が出て来てしまうんでしょう。ひどい矛盾ですよね。
チェンドリン:それは共産主義が本来無謀な理論だからですよ。無謀な理論を理性で説得するわけにはいきませんからね。結局、力と恐怖で押さえるしかない。だから独裁しかありえない。
http://www.kotodama.in/quote/63706
べき乗則というか、ブラックスワンというか、結局人の集団はリーダーがいなければ衆愚にしかならない。どれだけ思想を振りかざそうと、秩序は意思がなければ保てない。「フリー」じゃないけど、経営の改善や技術革新による生産性の向上の方が思想よりもはるかに人を幸せにしてきたと私は信じる。
- 作者: クリス・アンダーソン,小林弘人,高橋則明
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2009/11/21
- メディア: ハードカバー
- 購入: 133人 クリック: 3,796回
- この商品を含むブログ (541件) を見る
しかし、まだ「スパイゾルゲ」が終わらない。長すぎるな、この映画。ちょうど、尾崎がさかんに売国奴として活躍した、中国との交渉のくだりにまできた。
やっと終わった。
うわっ、ネタバレだけど、ラストがベルリンの壁の崩壊にジョン・レノンのイマジンすか?
(篠田正浩)無差別爆撃は今も続いています。いつまでたっても戦争は終わらないんです。人間は何も学んでいないんです。この映画の最後にイマジンのインストゥルメンタルが流れます。私のメッセージは、このイマジンの歌詞に込めています。
イアン・グレン(ゾルゲ役):僕が今回の戦争について意見を述べるのは控えたいと思います。なぜなら、僕はこの戦争の内容がよく分かっていないからです。
監督のおっしゃることについては同感です。ゾルゲと尾崎は戦争のためではなく、平和のために闘ったんです。話はとても複雑ですが、彼らの願いはとてもシンプルです。平和を求めて命を投げうった男の話なのです。
『スパイ・ゾルゲ』完成披露会見 - シネマトゥデイ
最初からいやな予感はしていたけど、つながるのはここなのかな?