HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

ザ・ハウス・オブ・BoJ

そういえば「ブラックマンデー」の時は野村証券が世界を救ったとか書いた本があった。

ザ・ハウス・オブ・ノムラ (新潮文庫)

ザ・ハウス・オブ・ノムラ (新潮文庫)

今回ドル不信を招いていないのは日米安保があり、日銀と連銀とがよく連携とれてるからなんだろうな。

現実に、各国の中央銀行間では極めて密接に意見交換を行っている。スタッフレベル、総裁レベル、事務レベルでも極めて密接に意見交換を行っている。

白川日銀総裁記者会見の一問一答

デイビッド・ブリンの「ガイア」というSFが、ちょうど今回みたいな時期の、ちょうど今回みたいな金融帝国崩壊後の世界を描いていた。そこではちょうどいまのようなネットの活用が世界を救った。

ガイア―母なる地球〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

ガイア―母なる地球〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

ガイア―母なる地球〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

ガイア―母なる地球〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

SFとばかにしたもうなかれ、クルーグマンもブリンの熱烈なファンだと明言している。

ポール・クルーグマンはニューヨーク郊外の SF 少年として生まれ育った。ハリ・セルダンにあこがれて心理歴史学の道を志したものの、諸般の事情で挫折、失意のうちに経済学の道に入ったが、その後じわじわと頭角を現し、収穫逓増に基づく新貿易理論の旗手、為替理論、同じく収穫逓増に基づいた経済地理での活躍、調整インフレ論、そして経済解説者/コラムニストとしての辣腕振りなど、驚異的な活躍を見せるようになる。

ポール・クルーグマン (Paul Krugman)

*1

ま、当面世界で信用されるのは日本円だから1万円札を大増刷するとか、米国債をおもいっきり買うとかして白川総裁におかれては世界を救ってほしい。

うんとね、だから円高にふれるいまこそ国債を円建てのままでスワップとかすると10年くらい利払いゼロな資金を調達するとか、国債の残高を減らすとかできるはず。

■追記

えっ、国債を日銀が保証するの?事態は逆の方向なの?

JGBの決済だけでも明日からすべて日銀が保証する、と宣言しないと本当に大変なことになるよ。

でたな、ついに・・・ - 債券・株・為替 中年金融マン ぐっちーさんの金持ちまっしぐら

■追記 その2

どうも私の期待はまったく肩透かしだったようだ。

田中秀臣さんは日銀が利上げを拒む理由はただの組織防衛だと言ってますが、もしこれが本当なら白川総裁は日銀総裁の資格なしと判断するしかないですね。金融政策についてどのような考えを持っていたとしても、今回のような金融危機への対策においてあらゆる手段を動員するのは、中央銀行としての責務でしょう。FRBバーナンキ議長とECBのトリシュ総裁は金融政策についての考え方は違いますが、このような危機においては一致して行動しました。何故白川総裁にはそれができないんでしょうねえ。

この異常事態でも、日銀は「金利の正常化」にこだわってるのかな? - Baatarismの溜息通信

*1:あ、いや、そのものずばりの発言を山形さんが翻訳していた気がするのだが、ぐぐっても見つからん!