HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

デカップリング論なんてほんとうにはるか昔の話なんだね

なんかあまりにリンクしすぎ...

ヨーロッパとの相関は?

ま、そりゃそうと。ここのところ、国会中継をよく聞く。一応経営者のはしくれとして、麻生総理の発言って民間の経営者っぽいなと共感した。「金利が安ければ普通は経営者はカネを借りたがるものだが、借りない。どうも不安が先にたっている。」とか、自分自身が経営者であればどのように現状を見るかという発想があるように感じる。一国の宰相が民間経営者と同じ感覚でいいのかよという声もあるのだろうが、庶民感覚というか、市井の感覚を持っている人がこういう状況においてリーダーシップを発揮していることに期待したい。

それにしても、ニュースで取り上げる国会の発言と中継で聞く発言に差がありすぎるように思う。そんなにマスコミさん、遠慮しなさんなよと言いたくなる。私が関心を持っている地方公務員の話や、地方の活性化の話など結構ブログ界隈で取り上げられている話題が予算委員会で話をされている。しかし、たぶんそれらはフツーの人たちには伝わらない。実に残念なことだ。

発言を聞いていると、その政治家な方たちの体温というか、思いが伝わってくる。熱の高い方の発言からは、どうしてもここだけは!という想いも伝わる。熱い方々の発言、思想がゆがめられてしまっているいまの政治の形に疑問を持った。逆に、党からいわれて自分の信念のないまま発言している人なんだな、この人はというものもよくわかる。ゆがんでしかつたわらない利権構造にも疑問をもった。誰もが悪い結果を望んでいるわけではないのに、合成の誤謬というか、悪い結果を生んでしまうこの国の形がなんとかならんかねぇ。

んで、これらの状況を見ていると「恩・過分論」というか、信頼を醸造するものはなにかということにつながっていく。

日本教徒 (山本七平ライブラリー)

日本教徒 (山本七平ライブラリー)

本来、いまでも日本人の行動と米国人の行動は違う。経済、貨幣という価値で見てしまうと日本の異質論はかすんでしまうが、異質でいいじゃんというのが最近感じるところ。この辺を最近の国際交流体験などをからめて描きたいのだが、なかなか落ち着いてエントリーを書く余裕がないのが悩みのたね。

んで、異質だからこそ「デカップリング」が果たせたかもしれないのは日本だけだったよねと。


なんてたわごとを言っていたら、すごいことになってる。

palさんのエントリーに脱帽。

MICR(磁気インク文字読み取り装置)システムの導入は、銀行にとってはコスト削減以上の意味はなかったかもしれません。

しかし、これは、銀行の独占という門に打ち込まれた最初のくさびでした。彼らは、自分の手で自分の門にくさびをうちこんだんです。

このシステムの導入は、自分達の競合者を生み出すということを意味したんです。なぜなら、これをつかえば、誰でも金融の書類を機械で選別して、支払いシステムを提供できるようになるのは目に見えていたからです。

アメリカの金融制度はどこから来てどこへ行くのか その3 - FIFTH EDITION

石油業界でも石油を掘る技術を短期的な利益のために外注化したという話をどこかで読んだが同じことなのかもしれない。外注化してしまえば、知識は形式知になり、一般に流布してしまう。最終的には、自分の独自性有意性、コアをうしなってしまう。案外コアはコアらしからぬところにあるのがビジネスだ。

もっと言ってしまえば、近代の知識は伝播し生産性をばかみたいにあげる。近代以前、四公六民、ようは税率40%で、家族を何人かささえるという形がフツーだった。とすれば、機械化されない、農業知識が十分でない、農業生産では一人で、二人分くらいの食いぶちを生産するのがやっとだった。いまは、ひとつの工場で関東中の主食を生産できてしまうくらい生産性でいえば高くなった。1万人の工場で4000万人分くらいは、ま、ごくごく大雑把にいえば生産できてしまう。一人で4000人分の生産ということになる。もちろん、この背景にあるのは、石油の掘削から運搬、精製も思いっきり生産性があがっていることや、コンピューターの発達などがあることはいうまでもない。

とすると、なにが生まれるかと言えば圧倒的に生産しなくていい人口が増えるということではないだろうか?その点でいえば、日本は超々先進国だと私は思う。人口は減る、生産に直接かかわらない老齢人口は増える、NEETなんだか、ヒッキーというのか知らないが生産もしないしエネルギーもあまり使わない人立つも増えている。

98年から04年の6年間で、就業人口一人あたりの一人当たりGDPは11%も増え、就業人口で総人口を割った数値は1.94人から.2.04人に増えた。これは、凄い上昇なのではないだろうか?

我々の未来としての「ワンゼロ」 Our Future at Nirvana: HPO:個人的な意見 ココログ版

これぞ、ごく一部の生産性の高い層とそれ以外の層とが分離していくという、ウェルズの描いた未来の姿ではないだろうか?

タイムマシン (角川文庫)

タイムマシン (角川文庫)