デイヴィッド・ブリンの「ガイア」をえんえんと読んでいる。1990年に書かれたこの本にすでに人間の歴史、テクノロジーの特異点について考察されていた。
(数学における特異点とは、突然の不連続ーーーある関数や式が急に解析的でなくなり、まったく新しい性質が現れる点を意味する)
(われわれがいまさしかかっているのも同じ・・・人類の歴史における特異点だ)
- 作者: デイヴィッドブリン
- 出版社/メーカー: 早川書房
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ちなみに、このモノローグは2038年と時代設定されている。このページに二枚の「砂に書いたグラフ」が添えられている。
上の図は「特異点」が降臨しなかった場合の人類の未来。終局的とも言える大量死が待っている。下の図は、人類の「死刑執行を一日延ばし」にされているうちに、特異点が訪れ次のレベル、次のプラトー(高原状態)まで生き延びることができると。
ちなみに調べてみると「技術的特異点」自体は1980年代初めから言葉として使われていた。ここに出てきてもおかしくはない。
特異点の概念は数学者であり作家でもあるヴァーナー・ヴィンジによって大いに普及した。ヴィンジは1980年代に特異点について語りはじめ、オムニ誌の1983年1月号で初めて印刷物の形で内容を発表した。彼は後に1993年のエッセイ "The Coming Technological Singularity" の中でその概念をまとめた(ここには、よく引用される「30年以内に私達は超人間的な知能を作成する技術的な方法を持ち、直後に人の時代は終わるだろう」という一文を含んでいる)。
技術的特異点 - Wikipedia