HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

モンテカルロ・ジェネレータ

本書を読んで、エクセルでモンテカルロ・ジェネレーターを作れないか考え始めた。一様乱数や、正規分布乱数については以前多少作った。

いま、乱数で一様分布と正規分布の式をつかった分布のグラフを書いてみたりしています。同じようにベキ分布する乱数を発生させる式を探しているのですが、見つかりません。

岩石破壊試験からの発想 scale-free-network is fractale: HPO：個人的な意見 ココログ版

*1
本書のいう予測できない世界を表現するには、べき分布の乱数が生成できるモンテカルロジェネレーターが大切なのではないだろうか？残念ながら本書の中では一か所しかべき乗則については出てきていない。しかし、別の個所ではタレブ自身がきちんと記述している。

まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか

まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか

In market terms, a power-law distribution implies that the likelihood of a daily or weekly drop exceeding 20% can be predicted from the frequency of drops exceeding 10%, and that the same ratio applies to a 10% vs. a 5% drop. In bell-curve finance, the chance of big drops is vanishingly small and is thus ignored. The 1987 stock market crash was, according to such models, something that could happen only once in several billion billion years. In power-law finance, big drops—while certainly less likely than small ones—remain a real and calculable possibility.

"How the Finance Gurus Get Risk All Wrong" by Benoit Mandelbrot and Nassim Nicholas Taleb

ということで、ベキ分布の乱数の作り方を考えてた。一様乱数のマイナス乗をとればよいのかな？どうすればいいのかわからない。


■めっけ！！！！！

ありがとうございます！あなたは神です！

rzipf <- function (n, s=1, q=0, supp=c(1,n)) {
x <- supp[1]:supp[2]
p <- 1/(x + q)**s
y <- sample(x, n, replace=T, prob=p)
return(y)
}

ベキ分布を生成する関数 - ドレッシングのような

うーん、でもこれをどうやってエクセルで実装したらよいのだろうか？


■一応．．．

つかったとはまだ言えない状況なんだけど、とりあえず保存用を含めてあっぷ。明日神に聞こうっと！

ダウンロード chaos-sim080508.xls (254.5K)

たぶんwikipediaの式にあるkに一様乱数を入れるとべき分布っぽい感じの乱数に変換されるっぽい。でも、それじゃあ、Nとか、sとか、qとか、いったい何なんだということになるし．．．よくわからない。

あと"harmonic number"とかwikipediaにあったけど、級数の求め方で反復を使わないで近似する方法がありそうなんだけど、数学的なセンスがないからわらかない。

もっと正直にいっちゃうと、神が作られたようなグラフの作り方がいまだにわかってない！

http://f.hatena.ne.jp/mrkn/20070119131330

この縦軸と横軸が両対数だというのはわかるけど、なにを単位にとってるの？あ、やっぱり順位かな？順位と乱数の値でプロットすればいいのかな？*2

これでよかったら、「まぐれ！」の世界とブラック−ショールズの世界との差をグラフ化できるかな？

しかし、べき分布の乱数については絶対翻訳して日本語のwikipeidaに乗せるべきだな。

http://en.wikipedia.org/wiki/Zipf-Mandelbrot_law

だいたい、wikipedia:べき分布、wikipedia:ベキ乗則がwikipediaにいまだに存在しないことが大きな間違い。

英語版にはかなり充実したべき乗則のエントリーが存在する。

http://en.wikipedia.org/wiki/Power_law

これが我々の世界なのかもしれない。

タレブの言っていることと、易経の精神には近いものがある。いずれもここまで来た道のりに全く関係のない明日がくることを人に迫る。


■Rに手を出してみる

神からエクセルではVBAを使わない限り実装不可能だというコメントをいただいたので、統計パッケージであるRを使ってみた。

とりあえず．．．神に感謝を！

ちなみに、Rのセットアップ方法はこちら。

http://cwoweb2.bai.ne.jp/~jgb11101/files/cart/cart.html


■あらためて

Rでやってみて、wikipediaをもいっかい見て、この作り方だと自然数だけなんだな、と。

反省！

*1:あー、本当に私は進歩がない。2005年には同じようなことにトライしている。あきれちゃうよ。決して、決して、自分がこんな前に気付いてたとか自慢するつもりはないからね。そもそも「まぐれ！」は、2001年だかの出版だからだいぶおくれていることに違いはない。http://www.fooledbyrandomness.com/

*2:神自身からコメントをいただいた。http://d.hatena.ne.jp/hihi01/20080507/1210174901#c1210296319