ふむふむ、つまりは、なにも好きなものがないということなのだね。
ほら、こんなに天気はいいし、緑はきれいだし、静かで気持ちのいい時間だってあるのに、やりたいことが見つからないと言うことは、好きなものがなにもないと言明してしまうことなんだよ。
なぜなにもやりたいことが見つからないんだろうね?
かといって、死んでしまいたいとか、生きていることに絶望しているとかではないだろう。生きていたいという実感は持っているわけだ。
それに、交換条件もなくお金を払え!と言われたら拒絶するだろ。つまり、たぶん、なにが損か、なにが得かとか自分の中にすでにもっているってことだよね。
ほんとうは、得か損かというのは、自分の中にどうなったらうれしいか、なにをしてもらったら喜ばしいかの評価基準を持っているということだ。ほんとうに自分の好きなことがなければ、評価基準は存在しえない。
自分の好きなことが自分でわからないだけなんじゃないの?
あのね、本当の自分というのは、実はどこにもいないだよ。
よくよく考えてみれば、一人でやることってあんまり楽しくない。ゲームやってらうれしいとか、本さえあれば生きていけるというかもしれないが、でも、ゲームを作ってくれて、供給してくれる「他者」がいるからゲームができる。自分一人でゲーム作るのはとてもつらいし、大変だ。そもそも、自分が1から10まで知っているゲームをやって自分は楽しいだろうか?
自分が好きなこと、自分がやっててうれしいことって、人と人との関係の中にしかない。
「自分さがしの旅に行ってきます」なんて今どき言う人いないかもしれないけど、どこまで出かけて行っても、ほんとうのあなたがあるとしたらあなたの周りの人間との関係の中にしかいないわけだから、どこまで行ったって見つからないよ。旅行じゃなくて、どこか別のところで、別の人との関係を築こうとすらなら、話は別だけどね。
だから...
- 作者: ジェリー・ポラス,スチュワート・エメリー,マーク・トンプソン,宮本喜一
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