HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

レモニー・スニケットと村上春樹の「嵐」

「世にも不幸な出来事」に村上春樹の言葉が出てきた。たぶん、これかな?

その嵐はどこか遠くからやってきた無関係な“なにか”じゃないからだ。そいつはつまり、君自身のことなんだ。君の中にあるなにかなんだ。だから君にできることといえば、あきらめてその嵐の中にまっすぐ足を踏み入れ、砂が入らないように目と耳をしっかりふさぎ、一歩一歩とおり抜けていくことだけだ。そこにはおそらく太陽もなく、月もなく、方向もなく、ある場合にはまっとうな時間さえない。

好きな文章1〜「海辺のカフカ」(村上春樹)より - It Will Be Fine!

「世にも不幸な出来事」を時々ではあるが大変楽しく見ている。上記の村上春樹の引用は「大きな窓に気をつけろ」に出てきたと記憶する。

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hijiki.me

ちょっとびっくりしたのが、全編通して悪役に徹している「オラフ伯爵」を演じているニール・パトリック・ハリスがめちゃめちゃ善良そうな方だということ。

ニール・パトリック・ハリス - Wikipedia

偏見と言われても仕方がないが、米国で善良そうで、知的で、金髪碧眼の男子で、いつもにこにこしている人は、ゲイの確率が高い気がする。今度調べてみる。ソクラテスの昔から、自由な国では善良な男子は女子で苦労し、ゲイに走るのだと私は思い込んでいる。

世界の秘密と自己認識

世界の秘密を知るとは自分が誰であるかを知ること。「レダ」を読んで改めて、栗本薫に思いを馳せていた。「ナリス」を思い出した。彼が求めた「世界の秘密」とは、自分自身が誰であるかを求めることだとこの年になって気づいた。

ナリスがこの機械に惹かれるのは、自分はこの世界と相容れない、どこかほかの場所にいるべき人間だ、という想いがあるからです。

 だれが知ることでしょう。中原のアイドル、この世で最も恵まれた男、アルド・ナリスがそんな自己不遇感を抱えているとは。しかし、この「自分はこの世界にいるべきではない」という切ない想いは、作家栗本薫最大のテーマのひとつです。

10分でわかる『グイン・サーガ』。 - Something Orange

豹頭の仮面―グイン・サーガ(1) (ハヤカワ文庫JA)

豹頭の仮面―グイン・サーガ(1) (ハヤカワ文庫JA)

ナリスの世界への違和感はそのまま栗本薫の違和感にほかならないのだろう。

レダ:完全なる自由?

レダ」を少しづつだが、読みすすめている。「文明」が進み、人工授精、人口胎盤により「フラスコ」から生まれ落ちた瞬間から「家族」の手を煩わさせずに育つ未来。「個」が進むとどこまで、「絆」の要らない社会となると実によく本書は描いている。

hpo.hatenablog.com

未契約者といえども自らの意志と選択によって自らの責任をひきうける個人なのだ 。ぼくたちは自由であり 、モラルは最低限の社会秩序を守るためだけにあった。

この素晴らしき社会では、異性と付き合うにも直接申し込むことすら「無礼」とされ、「登録」して仲をセクソロジスト(性技術者)に委ねるという。なんか最近セクハラが重大な結果を真似ている現代の先には確かにレダの居る未来がまっている気がしてくる。

ハックスレーの「素晴らしい新世界」もこうまで見事に描かれているのだろうか?

お役人は間違えられない

もりだの、かけだのかますびしいが、大変なのはこれほどささいな問題を国会で一年も追求しつづけると、今後仕事が死ぬほど大変になるのはお役人。どんなささいな問題でも、自殺せざるを得ないほど国会で追求されることになるからだ。

改竄等が刑法の対象となる「公文書」の定義すら明らかではない。もりかけなど取り上げる気にもなれないが、今後のことを考えると、公文書の対象、管理方法はよくよく議論されるべき。

togetter.com

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のれんを守る

少し前からいきつけの居酒屋にいってものれんが出ていなくて、がっかりすることが続いた。言うまでもなくのれんはお店の営業のしるしだ。電気はついているようだが、のれんがないとはまだ準備ができていないかなにかだと想っていた。先日電気はついているので行ってみると、お客が入っているので行ってみた。のれんをどうしたのか聞いてみたら、古くなってやぶけてしまったのだという。

老舗の伝統を守ることを「のれんを守る」という。「のれんを守る」にも常にのれんを更新するだけの力がなければ守れないのだと改めて気づいた。古びたのれんでは、簡単にやぶけてしまう。常に新しくする力を家が、店が、会社がもっていなければ守れない。

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Dead Pool 2

すごく面白かった。前作のようにふざけてはいたが、しっかりとしたストーリーと価値観を感じた。

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特に差別的な発言に対してびっくりするほど反発していた。前作の反省なのだろうか?

見事に、以前の作品から伏線も回収されていた。

日本刀を用いた二刀流を操る男性ミュータント。おしゃべりで減らず口をよく叩く。外国語に堪能。
日本刀などの手持ちの武器を超振動させ切断力を高めることができる特殊能力と、自身に連射されるマシンガンからの銃弾を全て見切って斬り落とせるほどの身体能力を持つミュータントで、ストライカーからも「無駄口さえ叩かなければ“最高の兵士”」と評されるほどに、その戦闘力を高く買われていた。
その後、死亡したとされていたが、実際は「ウェポンXI計画」の素体に利用されていた。ミュータントキラー「デッドプール」として働く生体兵器「ウェポンXI(イレブン)」に変貌を遂げて映画後半に登場する。アダマンチウムの骨格に加え、ヒーリング・ファクターを始めとした様々なミュータント能力の移植実験体となり、ストライカーにとっての“最高の兵士”へと変貌させられた。
ローガンと対峙した際には口を縫われた挙げ句癒着されたように封じられ、一言も喋れなくされていた。

ウルヴァリン: X-MEN ZERO - Wikipedia

そうそう、全部は一度でわからないほどカメオ出演もあった模様。

Game of Thrones Season 1 on Amazon Prime

Amazonプライムで見れるようになったのは承前。少しづつはまりつつある。この世界がどのように生成されたか不思議でならない。英語を話し、ドラゴンの棲む世界。

hpo.hatenablog.com

原作も機会があれば読んでみたい。

七王国の玉座〔改訂新版〕 (上) (氷と炎の歌1)

七王国の玉座〔改訂新版〕 (上) (氷と炎の歌1)

七王国の玉座〔改訂新版〕 (下) (氷と炎の歌1)

七王国の玉座〔改訂新版〕 (下) (氷と炎の歌1)