正直、予告の頃からなんでこんなタイミングで映画公開するかなと、見る気はなかった。しかし、菅直人氏の知人という方の文章を読んで、これは自分で見ておかなければならない映画だと思った。
菅直人元首相の実像
映画『Fukushima 50』はなぜこんな「事実の加工」をしたのか?(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース
先にことわっておくが、私は菅直人元首相の40年近い「知人」である。菅直人事務所で働いていたこともある。
もうひとつの理由は、ずいぶん長いこと原作の「死の淵を見た男 吉田昌郎」を買ったまま本棚においたままにしてしまっていたことだ。故吉田所長は、東工大ボート部出身で非常に間接的だがご縁がある。読まなければと思いながら、少々気が重かった。
- 作者:門田 隆将
- 発売日: 2016/10/25
- メディア: 文庫
見て良かったと、いま見て良かったとつくづく感じた。
#Fukushima50 見てきた。日本は次からつぎへの危機を乗り換えて来たのだとしみじみ感じた。私の記憶だと正門前の線量とか、二号機の圧力だの、ウェブで結構見れたように思う。吉田所長を始め、前線で戦われた方々には改めて感謝したい気持ちになった。
— ひでき (@hidekih) 2020年3月8日
更なる国難になりかねない現在のコロナウィルスによる新型肺炎もぜひとも日本は乗り切って欲しい。その勇気をこの映画は与えてくれる。
id:medtootlzさんは心から敬愛もうしあげているし、この発言は背景があってのことだと想うが、東工大卒業生の全てが「数学に特化した歪んだ人間」ではないと申し上げたい。ヒューマニティあふれ、同時に困難な状況に反射的に解決策を見いだし、実行できる方々をも輩出しているのだと申し上げたい。
現役の人たちには申し訳ないし、今更論駁のしようもないけれど、東工大というのは、数学に特化した、歪んだ人間を作るための組織であった。自分は当初はそれを期待され、結局父親の基準を満たすことができず、もっと「劣った」医学部で生計を立てた。でもだからこそ、東工大の人たちには頑張ってほしい
— medtoolz (@medtoolz) 2020年3月6日
渡辺謙演じる吉田昌郎所長はその人そのものだと何人かの関係者が語っているそうだ。最後の最後まで自分が責任を持って解決に当たるのだと決意が伝わった。
本末転倒は十分承知で言えば、「シン・ゴジラ」の描いたゴジラと福島第一原発との戦いは私の中で大変重なる。繰り返しになるが、日本に生きる限り数々の天災と戦い続けなければならないのだと。