結局多くの問題の根源は人の欲につきる。しかも、自覚されない「この程度はなら」と思う程度の欲が大きな問題を引き起こすのだと最近しみじみ思う。
以前書いたように年収と幸福度は八百万くらいまでは比例してあがっていくが、その先はあまり上がらない。
累進課税されている日本の世の中では、年収が200万から400万になると非常に生活の満足度があがることと思いますが、たぶん800万を超えたあたりから、あんまり使えるお金は変わらないなぁ、幸せってなんだっけ?という感じになってくるのが普通ではないでしょうか?
生活の質という刺激は、ヴェーバー‐フェヒナーの法則に従う - HPO機密日誌
ただ、恐ろしいのはなんとはなしに年収があがると支出もあがってしまうこと。いままでは駅前の居酒屋で十分だったのが、つい帝国ホテルのセゾンで一度は食事をしてみたい。国産車で十分だと思っていたのが、ついBMW、できれば7シリーズあたりに乗りたいと思ってしまうのが恐ろしい。そして、いつしかちょっとした贅沢であったものが普通の感覚になってしまう。こうなると、年収がいくらあがってもお金がないとなる。そして、高収入であればあるほどリスクも抱えているので、あえてステップダウンしようとする時に、ちょっとした生活習慣があだになり、生活コストを落とせない。まして、住民税などは前年の収入に対して徴収額が決まる。最低限の生活費は固定費としてのしかかる。年収をあえておとした年の実質の収入にはダブル、トリプルで聞いてくる。
ここがやはり、人としての人格、修練が問われるのではないかと思う。よくよく自分に言い聞かせておきたい。*1
*1:ちなみに、収入が上がった時の行動は例であって決して私の行動ではない。