HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

P-23

先日、旅行に出かけた。古い旅館に泊まり、旅を満喫した。湖と山があり、日本らしさが感じられた。帰る段になり、たまたま名も知らぬ男女のカップルと知り合った。私も急いでいたが、その二人も今すぐに出発したいと。近くの空港に向かうと、まもなく出発する便のウェイティングのチケットが三人分買えた。セルフのキオスクでクレジットで処理し、チケットの印刷を待っていると、次のお客が力一杯カードを挿入したので空港の全ての電気が止まってしまった。窓の外からそれまでこうこうとついていた滑走路を照らす照明も、山の背の高いシダーウッドを観光で下から照らしていた照明も、消えてしまったのが見えた。これは大変だ、飛行機が遅れるなと。それでも、飛行機が飛べそうだと言うので滑走路に向かうフェリーに慌てて乗った。乗る途中で先ほどのカップルとははぐれてしまった。フェリーは水中翼船でものすごいスピードが出た。スピードの余り滑走路のある桟橋からずいぶん離れた場所に一瞬でついてしまい、そこでおりろと言われた。牧場か、深い山の中腹のようなところだった。必死の思いで飛行機の桟橋に向かった。途中から、周りに私と同じように桟橋に向かう人達と出会った。多くは同郷の昔馴染みの方々だった。私の街には空港があるので、まあ不思議ではない。柵を越え、谷を降り、桟橋にたどり着いた。多くの乗客はすでに乗り込んでいた。ウェイティングの番号が呼び上げられて、いまにも飛び立ちそうな状態だった。「最後です。Pの23のチケットの方!」、帽子をかぶった真面目そうな担当者が呼び出した。自分のチケットを見ると、それぞれが赤い丸で囲まれた「P」、「23」という文字が印刷されていた。一瞬だったカップルはどうなったか、大変申し訳ないとおもいながら、飛行機に乗り込もうとした。

・・・、その瞬間目覚ましがなって目が覚めた。その前に目が覚めた時から一時間とたっていない。夢とは一瞬で生成される記憶なのか、ストーリーとして時間の経過とともに「経験」するものなのかしばらく考えてしまった。あのリュックを背負った人の良さそうなカップルは無事帰れたのだろうか?

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