HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

心が先か?行動が先か?

ここのところの仕事のストレスか、めずらしく胃の辺りがしくしく痛んでいた。とうとう、午後は会社を早く出て休みを取った。それでも、夜は友人との約束があり打ち合わせを兼ねて会食をした。まあ、実はその友人は同級生の僧侶。いろいろ話しをしている内に不思議なほど胃の痛みが遠のいた。宗教家の功徳かと感謝。

いろいろ話す中で、以前父とよく心が先か、行動が先かという議論をしたという話しになった。私は道元師が「身心」とおっしゃっていたように、身が先、行動が先だと。心の反省を重んじていた父は、「心がなければ行動がない」と言っていた。

お父様のおっしゃっていたのは、菩提心、発心のことでしょう。誰もがよい心を持っていても、その心を仏道の修行に使う決意をしなければ行動は生まれません。
一方、お不動様のお姿から取られた御教えの「私達の誓い」の最初の二つ、「奴僕の行」、「羂索のおさとし」は行動です。それに続く、「磐石の決意」は心のことです。ちなみに、「奴僕の行」とは、お不動様が自ら奴隷(スードラ)のお姿を取っていらっしゃることから、人々に奉仕する「行」のことを言います。

お不動様の御教え

大本山 成田山

永年の父との議論にひとつの結論をいただいた。もはや父とは議論はできないが、こうして友と仏教について、人生という修行について話しができることはとても有り難いことだ。