民主党の「コンクリートから人へ」以来公共投資が日本の国の借金を膨らませているというイメージが先行してしまっている。実は日本の公共投資は先進諸国と比べると減っているという。
公共投資額では、96年と08年を比較すると、イギリスが約 2.8 倍、アメリカが約2倍、最も抑制的なドイツですらほぼ横ばいの中、わが国は前述の通り半減している。
わが国の公共投資水準は本当に適切か?
日本の国の借金を膨らませているのは、社会保障関係の費用がほとんど。国としての競争力は社会保障からは生まれないとあえて断言したい。競争力とは、道路や、港湾、空港、街づくりといった広い意味での社会資本整備からこそ生まれる。豊かな社会資本に支えられてこそ、技術革新、生産性向上、起業が促進される。自分も年を取るという恐怖は確かにある。それでも、敢えて断言すれば、年寄りを支えるために現役世代、あるいは将来の子どもたちの未来を犠牲にしているというのがいまの日本の姿だ。
大変、危機感を持った。