長谷川三千子さんの「日本語の哲学へ」を読み始める。
- 作者: 長谷川三千子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2010/09/08
- メディア: 新書
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まだ百ページほどだが、日本語で哲学を語る試みは道元の現成公案に似た言説にたどり着かざるを得ないのではないか。パルメニデスの「ある」など、そのもののように私のような野狐禅ものには読めてしまう。
パルメニデスの圧倒的な「ある」の前では、全ての哲学は「死すべきもののドクサ」、言い訳に過ぎないと、見えてしまう。「万法ともにあらざる時節」の「ない」世界と重ねてしまってはならないのだろうか。パルメニデスの時間と、道元の時間は構造的には違う。ただし、人の認識の側が因果を、作り出してしまっているという前提は共通かもしれない。
これからが興味深い。