HPO機密日誌

自己をならふといふは、自己をわするるなり。

消費税は財政的に中立か?

金融政策のかなり上であった方の話しを聞いた。かなり勉強になった。かなり勉強になったが、道義にもとるので全部は話せない。で、ごく些末な部分について書く。

この方のご専門の金融政策とは少し離れる消費税の増税について、財政的に中立だとのご主張されていた。ここが気になった。現在の消費税増税とは、三党合意、「税と社会保障の一体改革」を意味する。

そこを質問した。この方にお答えいただいたように、確かに増税だけが決まっている。1%2兆円、3%で6兆円とも言われる増税分の税収をどう使うかは、今回の選挙で勝った政党に委ねられる。それでも、合意の内容からいっても基本的には社会保障、つまりは高齢者対策に使われることになるのだろう。ここで少子化対策、若年者の生産性向上にお金を使えるのなら、中立という言葉も信じられる。だが、実際には消費税は広くお金を集めて、高齢者に使うことになるだろう。

それでも、お金は天下のまわりもの。高齢者、健康保険に使われたお金もそのうちには若者にまわってくるともお答えいただいた。その意味では、結局、日本の経済ネットワークの網の目がどれだけ細かいか、お金の流れを外に漏らさないか、外に出ていかないか、が肝になる。ネットワークの細かさという意味では、日本経済は世界一だと私は想っている。これこそが、ソーシャルキャピタルだ。信じられない程、人と人がつながっている。

白川総裁の任期も来年4月8日まで。後継人事がとても気になるところ。講演を頂いた方のお話しによると日銀OBの中では、白川総裁もかなり踏み込んだ政策をとっていると評価されているそうだ。安倍自民党総裁がいくら大胆な政策をとれる人を総裁にと主張してもこれ以上は無理ではないかとのことだった。