ベトナムを見ていると戦争ってなんだったのだろうとつくづく思う。*1
あれだけ激しく戦って追い出した米国、韓国の企業が街にはあふれている。支配国であったフランスの遺産もいたるところに見られる。それでも、そこに悲惨な歴史があったことは消え去ってはいない。
戦争で勝っても、負けても、世界的にある程度は人権を補償しようという現代においては、他国に移り住むことはできるし、商売はどこでもできる。それでも、自分のルーツをひっこぬかれた悲惨さは補償できない。回復できない。
まったく自分のことだけ、親兄弟のことも、子々孫々のことも考えなければ、「尖閣諸島なんか明け渡しちゃえばいいじゃない」という発言もできるだろう。しかし、文化と歴史があるかどうかがいまだに国と人々の盛衰を分けているのも事実。
ホリエモンを「排除」したほぼ当事者の方ともお会いすることがあった。たしかに優秀な経営者でいまの日本の閉塞をうちやぶる力をもっているかもしれない。しかし、もうすこし国と歴史と文化に経緯をもっていればあのような転落をすることはなかったのではないかと、一連の発言を聞いていて思う。
ま、それこそ、人のことはどうでもいい。自分がどう行動するかだけなのだが。